地域おこし協力隊を「新卒での就職活動」でおすすめしない3つの理由

どーも。地域おこし協力隊を応援する会代表の自然人タカ(@viatortaka)です。

地域おこし協力隊は特殊な職である。ひとくくりにしてはならないどころか、全国で1000名を超える協力隊員がひとりひとり違う仕事をしているくらいに違う。ただ総務省のプロジェクトであり、規程の手順を踏む必要があることと名称だけが同じなのだ。

地域おこしという言葉の曖昧さ故にまったく違う活動ができるのだが、同時にその不明瞭なライン故に全国の自治体が柔軟に募集をかけることができる。それは一長一短であり、それぞれの地域で特性が異なり、求められている人材も異なるので制度上の不備ではない。

しかし地域おこしの成功の手順が確立されてない上、ノウハウすら蓄積している段階であることが地域おこし協力隊の難しさを物語る。マニュアルがほぼない状況下において地域おこし協力隊が成果を出していくためには、個々人の資質や環境にかなりの部分が依存している。

このあたりは大いに改善の余地がある。地域おこし協力隊をうまく使っている地域とそうでない地域は分かれ始めているので、それらを分析してサポート体制や採用基準をより優れたものにすることは可能だろう。

改善の話はさておき、このような状況下である地域おこし協力隊に大学卒業後すぐに新卒として目指すことはおすすめしない。それには大きく3つの理由がある。

理由1:うまくいくかどうかが個人の能力に大きく委ねられる

仕事の多様性や地域の人付き合い、それに加えて今後の人生をどう描くか等々を含めて、個人の資質に影響されるのが地域おこし協力隊である。企業という枠がある中で仕事を覚えていくのとは訳が違う。新卒でいきなり飛び込んでみるにはリスクが大きい。

理由2:うまくいくかどうかが行政マンの能力に大きく委ねられる

採用を決定してくれた行政マン。またその他自治体の方々と地域おこし協力隊は切っても切れない関係である。身分も嘱託職員であるし、自治体とはうまくやっていかなくてはならない。活動の内容も幅も制限も担当を含めた行政の方々の裁量次第である。

企業に就職する場合も直属の上司に左右される部分は近しいものがあるが、地域おこし協力隊の職務や成果基準がはっきりしていないため影響をより受ける。社会の仕組みがよく分からない新卒でこなれた形で業務を遂行していくのは難しいかもしれない。

理由3:うまくいくかどうかが地域の力に大きく委ねられる

地域おこし協力隊員とは名前のとおり、地域おこしを協力する人である。協力して欲しいと願う地域、そして協力できる人材が必要となる。その地域の活力如何によって成果の質が変わってくる。そしてそれを事前に見極めることは極めて難しい。

3つの理由は掛け算

個人、行政、地域の3つがうまく連動していなければ地域おこし協力隊の活動はうまくいかない。それは掛け算であり、一つでもマイナス(負)の方向に向かっていると、プラスの方向に転じることは困難。またどこかが弱くても厳しい戦いを強いられることとなる。

それらを見極めることも、うまくやることも、多少こなれていないと難しい。そういった意味で新卒で地域おこし協力隊となることはおすすめしない。もちろんうまくいく場合もあるし、強い意思があれば是非挑戦して欲しい。たった一度しかない人生なのだから。

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当ブログでよく読まれている「地域おこし協力隊の失敗の本質」。

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2 件のコメント

  • 私は、2018年度卒予定の学生です。タカさんのブログを通して地域おこし協力隊の存在をしり、現在地域おこし協力隊についての情報収集を行っています。
    1つ疑問に思ったのですが、地域おこし協力隊の募集要項にある「雇用関係の有無」なんですが、複数見てみると
    ・雇用関係なし
    ・特別職非常勤職員
    の二つがありました。これって、雇用関係なしの場合職歴は空白になるということなんでしょうか?
    新卒で雇用関係なしの地域おこし協力隊に入隊した場合、仮に合わずに辞めた際に再就職が厳しくなるということって考えられるんですかね?
    地域おこし協力隊についてお詳しいとお見受けしたので質問させていただきました。

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    管理人のたかです。1984年4月20日生まれ。不動産会社での開発業、自転車世界一周、地域おこし協力隊を経て、愛知県新城市の古民家で宿泊事業をはじめました。SNSでフォローしていただくと最新記事を読むことができます。よろしくお願いします。