タンザニアでのサファリはサファリカーで回るものだった。車から降りることは許されないのは、ライオンなどの肉食動物が危険だからだ。ドライバーに連れられるがままに公園内を回り、動物たちを眺めて楽しむ。ビッグ5と呼ばれる、ライオン・チーター・サイ・ゾウ・バッファローを全て見ることができたし、満足の内容だった。ただ、また行きたいか?と問われると、高額を払ってまで再び行くかは微妙なところ。サファリが未知である、1回目だからこその興奮が占める割合が大きかったように思う。そういう意味において、サファリが未体験の人はかなりの確率でサファリを満足して終えることが出来る気がする。
サファリはすごかった。では再び行きたいと思わないのはなぜか?
(1) 一度目にした野生の動物に対する興奮は半減する
(2) 車から降りられる自由がなく、受け身なのが詰まらない
(1)は誰もがそうだと思う。ヒョウが見たかったのに出会えなかった、とか、次はライオンのハンティングが見たい、とかそういうのがないと次への熱意は起こらない。
(2)に関しては僕の趣向が明確に表れた、と思う。ドライバーに連れまわされる受動的な状況が好きではないのだ。それ以上に目に映るものが新鮮だったから総合的に満足だけど、根本的には能動的に動き回りたい。車から降りて走りまわったら野生動物に殺されてしまうかもしんないからやらないけどさ。
で、能動的なサファリっつうのがサイクリングサファリなんじゃないかと。ライオンなどの危険な動物がいないケニアのヘルズゲート国立公園の目玉は自転車によるサファリ。タンザニアから北上するルートにした理由の1つはこれだった。(もう1つはウガンダのナイル川ラフティング)
ヘルズゲート国立公園はナイロビから90kmほど北西に行ったところにある。ナイロビの宿を発った日に、付近であるナイバシャ湖畔のフィッシャーマンズキャンプ(Fishermans camp:HPはこちら )へやって来た。ナイロビの宿で一緒だったバックパッカーのアキさんミカさんと待ち合わせたのがこのキャンプサイトで、合流して翌日に一緒にサイクリングサファリへ向かった。彼らはキャンプサイトで自転車をレンタルし、僕はもちろん自前の自転車を使う。
快晴の中で自転車を漕ぐ。シマウマ、キリン、バッファローなどの動物を目にしながら未舗装路を走る。動物は思ったより多くない。ただ、車に乗っているサファリとは気持ち良さが違う。進むも止まるも自由。好きなように動き回れる、というだけで、随分と心の持ちようが変わるもの。
ヘルズゲート国立公園の目玉であるヘルズゲート(地獄への門??)を探索し、キャンプ地まで戻ったら丸一日。興奮という点ではサファリカーによるンゴロゴロ国立公園でのサファリには勝てないが、充実した日となった。
ただね、おすすめ出来るかっていうと難しい。入場に25ドルと自転車が100シリング(約100円)だったかな(2012年3月)。結構高い。自転車乗りじゃなければ自転車をレンタルしなければならず、キャンプサイトで借りると500シリング。合計で3000円弱かかる計算になる。
ケニアの宿で出会った旅人が行っていたマサイマラ国立公園の2泊3日のサファリが280ドルで1日7500円程。2泊分の宿泊費や食事付きなのを含めると、価格自体を比較したら高いけれど割高な感じはない。こちらはライオンやサイやカバといったヘルズゲートで見られない動物がいっぱいいるし、なにより動物の数が桁違い。シマウマやバッファローなんかは圧倒的な数による感動がある。サファリに行ったことがない人に対してだったら、サファリカーでしか行けない国立公園でのサファリをおすすめしたい。
かといって両方行くとなると、僕のように後でヘルズゲートに行ってサイクリングサファリした場合、動物に対しての感動が薄れている。さらに数も少ないので、なんだかなあというところはある。じゃあヘルズゲートから行く?動物に関しての感動という意味ではそういう順序をとった方がいい気がするけど、そんな配慮までしてヘルズゲートに行く意味はあるのかな。
自転車でアフリカを回っている場合は、ヘルズゲートに入らなくても動物が見ることが出来るという罠もある。走行中、タンザニアではゾウとキリン、ケニアではシマウマとキリンを見ていた。彼らを見ることが出来るって分かっている場所よりも、道中で偶然出会った方が感動が大きいという話もあって、チャリダーは行かなくてもいいんじゃないかって気がする。
そうなるとおすすめの対象となるのは、、、
・バックパッカーで
・2泊3日などの数日間のサファリは行かないけど、ちょっとサファリ体験してみたい、
・かつ、サファリカーに乗って回るより自転車で自分の好きなように回った方が楽しいじゃん!
みたいな人かなあ。
範囲せまっ!!
なーんて言ってみたけど、サイクリングサファリ楽しそう!と思える人なら結構楽しめると思う。ヘルズゲート公園内のヘルズゲートもなかなか良かった。起点となるナイバシャ湖湖畔のフィッシャーマンズキャンプが快適だし、次の記事で書くフラミンゴを無料で見ることが出来る湖が近くにあるので、全体として訪れる価値はある。
入り口。公園内のキャンプ場に泊まる可能性も考慮し、キャンプグッズも持ってきた。
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