マチャメルートの3日目のコースは、標高約3700mのシラーケーブから一旦4500mまで登り、3900mのバランコキャンプを目指すもの。日中に標高を上げて宿泊地の標高を下げるというのは高所順応に良いので、高山病対策の日と言える。また、キリマンジャロの頂を中心に円を描くように回るので、景色が素晴らしいと聞いた。
楽しみにしていた日。出発が遅れたこともあったが、午前中に太陽が隠れ、空模様は曇り。進むにつれて灰色の空に覆われ、次第に灰色が黒へと変わっていく。そのような空の下にある山道は当然のようにガスっており、視界はふさがれている。遠くを見渡すことを期待するレベルではなく、雨が降らないことを願うばかり。
行程の半分を過ぎた頃だろうか。予想通り雨が降って来た。暗黒の空模様の中、今まで降らなかったことが不思議なくらい。しかし、雨だと思ったものが顔に当たって痛い。地面にころころ転がるそれを見て、ひょうだと知る。痛いし、寒い。
おそらくその頃が標高4500mに近い本日のピークで、一番疲れているとき。多かれ少なかれ、みな高山病の症状が出ていた。僕は薄着による寒気と、ちょっとした頭痛があった。頂上付近の美しさと4000mを越える標高での開けた景色を期待していたが、とんでもない。大変な日となり、今朝下山を選んだミッちゃんは正解だったと思った。彼女がもし来ていたら、高山病の症状を悪化させたことは間違いない。再び辛い夜が待っていただろう。
キャンプ場に近づく頃には晴れ間が出て、その隙間から太陽が光を差し込んでいた。最も悪天候な時間を最も苛酷な時間帯に過ごしたわけだ。そこらへんはガイドらの不手際による要因も大きかったので、やや不満であった。何にせよ、無事に3日目を終えた。
森林限界を越えたようだ。
午前中から曇る。
今日もポレポレ(ゆっくり)を意識。
標高5000mのエベレストベースキャンプや標高4500mの峠を自転車で何度も越えた経験が、今日の標高はまだ大丈夫だと伝えてくれる。
タケがしんどそうだぞ。本人は平気だって言ってたけど、、、
時折青空が顔を出す。
空が灰色になってきた。
お昼はお弁当。
灰色が黒に近づいていく。
ひょうが降って来た!!
想像以上に寒い。
高山病を鎮痛剤で切り抜けるスー。
暗黒に覆われていった。
苛酷な時間が過ぎ、空が再び灰色に戻る。
雲に切れ目が出て来た。
山頂付近の様子が見えた!!
この木をノンバナナと呼んでいた。なぜならバナナっぽい感じなのに、バナナじゃないから。失礼なあだ名だよね。書いていて思い出したのは中学の校長先生がサンドロと呼ばれていたこと。鼻の穴が大きいこと以外とりたてて特徴のなかった彼。サンドロとは酸素泥棒の略で、鼻の穴が大きい→酸素をいっぱい吸う→酸素泥棒→サンドロ。
奥に見えるのが本日のキャンプ地。
無事にゴール!!
夕食はマカロニ。
リリーが持ってきてくれた白い恋人を堪能しつつ、ゆっくり休んだ。
キリマンジャロ登頂への道
・[タンザニア]キリマンジャロ1 ツイッターから始まった!
・[タンザニア]キリマンジャロ2 ルート選択とツアー会社
・[タンザニア]キリマンジャロ3 遊び人僧侶僧侶僧侶
・[タンザニア]キリマンジャロ4 キリマンジャロがタンザニアにある理由
・[タンザニア]キリマンジャロ5 夢ついえる
・[タンザニア]キリマンジャロ6 景色が最高の日
・[タンザニア]キリマンジャロ7 御来光って食えるの?食えないならいらない。
・[タンザニア]キリマンジャロ8 頂上の手前で感極まる
・[タンザニア]キリマンジャロ9 七大陸最高峰1つ目
・[タンザニア]キリマンジャロ10 時の流れについて想う
コメントを残す