[キリマンジャロ登山]8.カランガキャンプからバラフキャンプへ

昨日の夜に寝袋へ潜ったときは、幼少期の遠足の前日のようなわくわく感につつまれていた。そう、本日はいよいよアフリカ大陸最高峰の頂を目指す日。目覚めた瞬間から身体の隅々まで神経が通っていることを感じる。頭痛はなく、むしろ頭の方は普段よりもしっかり働いている様子。覚醒している、という言葉がしっくりくる。いささか昂っているようだ。

外はまだ暗闇。隣で寝入っているタケを見る。どうやら目覚めが早過ぎたらしい。とはいうものの本日の起床予時刻は4時半。そして寝袋等を片づけ、5時に朝食。出発は5時半、という予定。相変わらず予定通りに朝食の準備が出来ておらず、出発は6時過ぎにずれ込んだ。それでも今までの遅れと比べてば「まし」な方。アフリカだから仕方なし。

まずは当初のスケジュールで昨日泊まる予定だったバラフキャンプ(4600m)まで行く。朝日が昇ってゆく中を一歩一歩踏みしめるようにして進み、9時頃に到着。朝方の冷え込みに備えた服装を日中仕様に着替える。深夜に登って御来光を見るプランと比べると、日中に歩くことが出来るので山頂付近は随分と暖かいはず。これも日中にトップへゆく1つのメリット。

頂上を目指してバラフキャンプを発つ。ポレポレ(ゆっくり)と足を動かすけれど、多くの休みは取らずに登り続ける。ひたすらに天辺を想い、繋がっていくはずの世界の大陸最高峰を想い、現状への感謝を想う。

タケとリリーとミッちゃんが日本から来てくれて、キリマンジャロを一緒に登り始めた。ミッちゃんは残念ながら途中でやむを得ず下山することになったけど、心は共にある。就職活動で出会ってから仲良くしてきたタケは、旅に出る僕に向かって「会いに行くよ」と言った。旅の最中に何度かやり取りをしていたが、そう簡単に都合はつかない。思っていても、実現が難しいことはある。タイミングが合わなければどうしようもないのだ。そんな中で、今、タケが僕の後ろを歩いているのは奇跡のように感じた。

リリーは卒業旅行でキリマンジャロに登ろうと考えたらしい。ツイッターで「キリマンジャロ」と検索したら、たまたま僕のつぶやきが出てきた。それをきっかけにタケと会うことにし、今回の登山に参加することを決めた。よく決断したものだと思う。客観的に見れば、知らない男どもと一緒にキリマンジャロに登ることにしたわけだ。不安はあっただろうに。リリーのその判断があったから、今、リリーが僕の前を歩いている。同様に、奇跡のように感じた。

ありがとう、と僕は言った。その後の会話の中でタケが口に出した言葉を僕は決して忘れないだろう。

「キリマンジャロに登りに来たわけじゃなくて、タカヒロに会いに来たんだ。キリマンジャロじゃなくたって良かった。」

感極まって涙が出てきてしまった。こみ上げてくる想いが抑えきれず、思わずハグをしていた。霧でかすむ標高5000mを越える道中で、一体なにやってんだか。未だ頂上を踏んでいないのに。

そしてリリーが言う。

「本当に来て良かった。会えて良かった。」

もう何がなんだか分からなくなり、3人でハグをする。みんな高山病気味でまだまだ先が見えない中で、盛り上がり過ぎ。ただ、かけがえのないものを共有した気がした。

キリマンジャロ登山5日目。僕らは頂上を目指して進み続ける。


朝6時過ぎ。


朝日が昇り始める。


目指すはあの裏側。

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バラクキャンプ(4600m)のちょい手前。

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このテントいいなー。

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小屋で名前記入をしなくては。

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スーはコーラを飲んでいた。300円くらいだったかな。

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昨晩のご飯を持ってきていたので食べる。

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さあ、頂上へ。

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本日のキャンプ地。ここに戻ってくるのだ。

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ガスが出始めた。

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ストレッチャーで運ばれる人がいっぱい。彼らは御来光を見た後に運ばれているのか、その前なのか。決して無理はしないことを誓う。自力で戻ってナンボなのだ。

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顔に苦しみが表れている。

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極限に近付いてゆく。

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標高5000mくらいか。

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スーはかなりやばそう。

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リリーもきてる。

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荷物をガイドに持ってもらうことにした。

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このあたりの時間帯では僕は割と元気だった。

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こんな状態で感極まってハグしていたのだから、可笑しな話である。

キリマンジャロ登頂への道

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