多くのサイクリストが走ることを恋焦がれる道、アウストラル街道に轍を残した。3月20日から4月5日の16日間でオヒギンス(villa o higgins)からシスネス(puerto cisnes)までの約770kmを駆けた。
噂に違わぬ美しき道で、現代社会を生きることで溜まった身体の毒素が、覆い茂った豊かな緑によって浄化されたように感じた。1週間続けて雨が降っても不自然ではないと言われる気候が特徴で、この豊穣な水が木々を育てる。様々な植生が織り成す緑のコントラストに感嘆せざる終えない。
道の表情が豊かで、林の中に道があるいわゆる林道から、山の崖に沿って渓谷を見下ろす道、山々の間を縫う道など、走っていて飽きることがない。その風景の中で、木の香り、土の香りを嗅ぎながら、気持ちの良い空気を肺いっぱいに吸って自転車を漕いだ。
多くの部分がダート路で、アップダウンも多いが、それ以上に頬を緩ませる心地よさがあった。この道も次々と舗装化されており、道沿いの木が伐採されている箇所が至る所にあり、開発が進行しているようだった。より観光地化され多くの人が訪れるようになっても、この美しき道を維持してくれることを願う。
アウストラル街道の記事
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・[アルゼンチン]アウストラル街道への道(後編)
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