ネパールが陸の孤島なので、飛行機でトルコへ

ネパールは陸の孤島である。どういうことかと言うと、北はチベットでツアーでないと抜けられない。よって自転車で行くことは不可。南にはインドがあり、そこから東はミャンマーが通れないので不可。インドから西に向かおうにもパキスタンのビザが取れず不可(2011年4月)。中国からわざわざ飛んできたネパールは、インドには行けるものの、チベットにツアーで抜けないのであれば再び空路を選択するしかない。このチベットツアーはだいたい7日でラサまでのものが多く、人数が集まっても1人500ドルを超えるのが相場。飛行機で違う国に移動した方が安い。

ルートを選ぶ際になかなか決まらないことがある。チベットに向かったときも、行けるの?行けないの?と宙にぶらさがったような心地で進むことを決断した。そういうときは情報収集の時間も含め、悩んでいる期間が多い。ただ今回は悩むことなくすっと決まった。インドは時期的に最凶に暑くて自転車で走る気がしないし、いずれにせよ飛行機を使うならトルコに行こう、と。直観がトルコだと告げており、後はその選択が間違っていないことを確認する作業をしただけ。5月にトルコにいるならば、この夏は季節的にもヨーロッパに行くしかない。一連の思考はすんなりと心の枠の中に収まった。

アジアとヨーロッパの中継地であり続けたトルコ。親日と評判のトルコ。世界3大料理の地であるトルコ。地理的にも人種的にも食的にも以前から気になっていた場所。だからこそ数ある選択肢から此処を選ぶことに躊躇いはなく、わくわく出来た(8月なら友人と合流出来る可能性があったので、その時期に行こうと予定していた。それは残念)。改めて調べてみると、5月は自転車旅するには気候が適しており、タイミングとして優れていた。そんなわけでネパールからトルコへの移動を決めた。

2011年5月18日にネパールのカトマンズから飛行機でアラブ首長国連邦のドバイまで移動。空港泊し、翌朝トルコのイスタンブールへ飛んだ。ドバイフライ(dubai fly)という航空会社を利用し、30kg分の預け荷物をエキストラで購入して計384ドル。エアアラビアの方が便の乗り継ぎが良くて安かったのだけれど、自転車がネックだった。ネット購入の場合はオーバーバッゲジは認めていないと書かれており、自転車の持ち込みが不可という噂があったので控えたのだ。

自転車は、中華東方航空で昆明からカトマンズに来たときと同様に、全く分解せずそのままの姿で空港カウンターに持って行ってみた。前キャリアが中国人の下手糞な溶接によってフレームから外せなくなっているので、タイヤを付けたままの方が衝撃に強いと考えてのこと。今回のドバイフライも、運が良かったのか、そのまま預かってくれた。有難い。

5月19日に無事にトルコの空港に到着した。懸念していたロストバゲッジと自転車の破損がなく、ホっと一息。数千円する防水バックに穴が開いて本来の意味をなさなくなっていたけど、自転車を載せてもらっていることを思えば許せてしまった。融通きかせてもらっているからね。

機内に預けるように仕分けていた荷物を自転車旅仕様に詰め込み直し、空港を散策。国際空港はその国の中でも最も先進的で綺麗なことが多く、国力の目安になる。イスタンブール市街から遠い方のサビハ空港だったのでおそらくは第二の空港になるのだが、カトマンズの猥雑な空気を残した空港からは一転、先進的な匂いがぷんぷんした。その匂いは今晩泊まる市街地までの道を自転車で走り出してからも変わることはなく、アジアから彼方の地へ来たことを実感させた。

道中では早速お茶に誘われ、船の移動でもお茶を御馳走になり、さらにアイス売りのおっちゃんにアイスを頂いた。ベトナム入国初日を彷彿させるような歓待に、先々への期待が膨らむばかりだった。

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宿に荷物を置き、夕刻のイスタンブール市街を散歩していた。20時になっても未だ明るく、大通りは人々で賑わっていた。そんな中で見覚えのある女性を見つける。ありゃりゃ、マユミさんじゃないですか!?タイのチェンマイでマッサージを受けているときに、マユミさんも隣で同じようにマッサージを受けていたので知り合った縁。5月頃にトルコにいるかもしれないのでもしそこで会えたらご飯でも御馳走するよ、と言ってくれていたのだ。数日前にトルコにいますか、というメールを送っていたのだけれど音沙汰がなかった。そんな彼女と道端でまさかの再会。メールは見ていないし、明後日の帰国まで見る予定もなかったという。僥倖。

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その約束を覚えていたマユミさんは、言葉通り翌日のお昼を御馳走してくれた。連れていってくれたところが地元の人が行列を作るレストランで、絶品!どれもこれも美味しく、量も申し分なかった。そのまま街を案内してもらい、最後には帰国するからもう使わないしと日本の醤油やだしの素を含む調味料一式などを頂いた。これからヨーロッパでの自炊ライフが目に見えていただけに、何よりも嬉しい贈り物だった。

イスタンブールに着いたのは昼にも関わらず、初日から素晴らしいことの連続だった。いいことがありそうだ、という予感は当たるのである。

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