[チベット旅行]17.チベット人の土と木で建築される家づくりに参加

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道中で稀に桜を見かけた。まだ3月13日と日本の開花時期と比べて早いけど、桜に春を感じてしまうのは日本人の心だろうか。

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「おーい、おーい。」
自転車に跨ってチベットの家づくりの様子を見ていると声をかけられた。

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家はまさに桜の木の横に建てられようとしていた。

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声をかけてきてくれたのは彼ら。

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10数人の男たちが家の壁となる場所の上で作業をする。

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長板で壁を挟み込み、そこを足で踏み固め、木製のオールのようなものでさらに叩き固める。しっかりと固めた後は、挟みこんでいる長板を引き上げ、さらに土を盛るのだ。そしてそれを固める作業を繰り返す。非常にシンプルに壁を作っていく。

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男が持っているのが木製のオールのようなもの。

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僕は日本で不動産会社に勤めていたので、建築現場に足を運ぶことがしばしばあった。けれど日本の家づくりとチベットのそれは似ても似つかない。

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一方で家の横の土を掘り込んでいる男がいる。こちらは3人。

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掘った土を運ぶのは主に女の仕事。

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幅の狭い木製のはしごを、土の入った重い荷を背負って登る。

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傍目に見えるよりずっと不安定。

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壁の土を固めた後、壁を挟み込む長板をちょっとだけ上部に引き上げてさらに土を盛る準備が整ったとき、土を運ぶ女たちに合図をする。すると一斉に女たちが土を持って来るのである。

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家づくりをするチベット人は楽しそうだった。

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日本で見た現場にこの和やかさはなかったな、と思う。

土を叩き固める男と土を運び混む込む女。動画でご覧あれ。

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チベット文化圏を自転車で走っていると、家をつくっている風景は至るところで見かける。それに携わっている人は一度に30人を超えていることが多く、町ぐるみで家づくりをしていると予想される。

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頑張れよ、と最後に一言もらう。皆笑顔でバイバーイと声をかけてくれるのが嬉しくて、名残惜しい。

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管理人のたかです。1984年4月20日生まれ。不動産会社での開発業、自転車世界一周、地域おこし協力隊を経て、愛知県新城市の古民家で宿泊事業をはじめました。SNSでフォローしていただくと最新記事を読むことができます。よろしくお願いします。