プラネットバオバブ。その名に相応しい、別の惑星に迷い込んだように感じる宿だった。
ナタ(Nata)とマウン(Maun)の間にグエタ(Gweta)という街がある。グエタはナタから西に100kmほど、マウンから東に200kmほどいった場所に位置する。そのグエタから5kmほど東に外れたところにあるプラネットバオバブという宿。旅を2年以上続けている中でNo.1かも。思わず延泊してしまった、素敵すぎる宿だった。
前回の記事で書いた通り、カサネからナタまでのライオンが出る道は途中でトラックに乗せてもらった。ナタの警察署でテントを張らせてもらい、翌日はナタから西進してマウンを目指し始めた。警察官に大丈夫とは言われたものの、ナタ・マウン間でも国立公園を横切る場所ではライオンがいる。気を使っていたのは、
・ライオンの狩りの時間である朝方と夕暮れ前の走行は避けること
・ブッシュキャンプを避けること。
ブッシュキャンプにならないよう、事前に宿情報を集めていたのだ。その際に見つけたのがプラネットバオバブ。名前に惹かれたし、宿泊した人の評価も高かった。ボツワナの道は動物と出会えるという面白さがあるものの、景色は変わることなく単調である。その中で楽しみにしていたのがこの宿だった。
まず、幹線道路に作られた案内表示に感動する。アリ塚を利用したお洒落な看板に、否応がなく期待が高まる。脇道に入って1kmほど砂利道を進むと、目に入ってくるのはバオバブ。どーん!と聳え立つバオバブは何度見ても格好良い。
僕が訪れた2012年5月で、キャンプサイトは85プラ(約850円)。カサネにある4つ星のチョベサファリロッジと同程度の価格なのでちょい高目だけど、泊まる価値は十二分にある。宿自体がテーマパークのようなものであり、そこで一泊出来ると考えれば安いものだ。
幾つものバオバブがある敷地内に作られた建物。それらが景観を崩すことはなく、しっくりくる。道がバオバブに向けて派生しており、うきうきして歩き回った。朝、昼、夜で姿を変える惑星バオバブは、どの時間に巡っても楽しい。特筆すべきは夜で、惑星がもっともムーディな雰囲気を漂わせる
道脇に張り巡らされた光を辿ってゆくと、ライトアップされたバオバブがある。感嘆。バオバブの中の1つはライトアップされた姿がプールに反射しており、これがなんとも言えないほど素晴らしい。美し過ぎて、やばい。
手入れが行き届いており、いかにも欧米人好みの宿。アフリカの素敵な宿の多くが欧米人経営なので、ここもそうだろうと思った。しかし、聞いてみるとボツワナ人が始めたそうな。驚いた。
現地人が経営する素敵な宿。滅多にお目にかかれないレベルである。
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