どーも。将来の娯楽を考察する会代表の村づくり侍タカ(@viatortaka)です。
遡ること7年前の2010年あたり。
自転車世界一周で世界でペダルを回しながら、帰国後の田舎暮らしを検討していた。当時の友人に送った村づくり構想のメールや、ノートにメモが残っている。
帰国後に最寄りの24時間のコンビニが車で30分かかるようなところに住んだ。村づくりのプロジェクトを企画したものの、いろいろな折り合いがつかず断念。そのときにアンテナを張っていて知ったのが千葉県の鴨川あたりで始まった「あの村プロジェクト」である。
はじめに気付く機会となったのがクラウドファンディング。キャンプファイヤーでの究極のエンターテイメントとしての村作り-「あの村プロジェクト」。
・究極のエンターテイメントとしての村作り-「あの村プロジェクト」
目標金額1,000,000円に対して1,515,000円集まって終了した。仕掛け人は堀本見ことホリケン。いまは村長と呼ばれる。
大小30以上の遊び企画を実施する中で、創造性を発揮できる「生産する娯楽」こそが最高の娯楽だと確信。その後、生産の宝庫である村作りを娯楽として行う試みを開始。あの村プロジェクト立ち上げに至る。夢は「娯楽界に革命を起こすこと」。
面白そうな方だなと思って見ていた。ネット用語でいう「ヲチする」ということをやっていた。
すると岐阜の白川郷での面白く生きる合宿で会うことができ、そのご縁もあってあの村の視察をさせてもらう流れに。この機会をくれたYさんにはほんと感謝している。
・岐阜白川郷で面白く生きる合宿の講師をしてきたよ。これからの時代の生き方とは?
あの村は千葉県鴨川市にある1400坪の土地で村づくりをやるのだが、村民になるには月額6200円の会費が必要。結構大きな金額で、この額を支払う人がいるのか?という問いと、その価格に見合った価値は何なのだろう?というサービスの根幹に対する疑問があった。
そのあたりは白川郷で聞いてはいたが、やはり実際に見に行かねばなるまい。さらに言えば村づくりという長期のプロジェクトは発足当初が見ておきたかった。変化を追うことこそが大事だと思うのだ。
村民になる前には体験入村という形であの村に行くことができる。この制度を利用していざあの村へ。
あの村の2017年10月の状況
あの村は2017年7月に村開きした。つまり村が始まって3ヶ月の状態を見てきた。
そしてそれは想像を遥かに超えるものだった。
1週間ほどずっと雨が降り続いていた。何度か脱輪した経験から村の入り口の手前に車を停めて歩く。結構な距離な上、道がやばい。あの村に着くころにはびしょびしょであった。ちなみに隣家とは2kmほど離れているらしい。ヤッホーとか叫んでおけばよかった。
上の写真が村。村???
何が恐ろしいってインフラが何もない土地を開拓して村づくりを初めているところ。1400坪の土地、それだけ。竹を伐採しまくって、小屋を立てて、テントを張った。3ヶ月だったらそんなもんだよね。
縄文時代が終わり、弥生時代に入ったくらいか。弥生時代はじめて来たわ~。
上の写真はシャワー。弥生時代にシャワーはなかったと思うので先進的!!!現代人には必須だよね(ちなみに僕は温泉に行きました)。
水は買ってきたり、川から汲んだり、雨水貯めたり。火はガスがないので薪から火起こしして焚火。電気はソーラーがあり、充電くらいはできるらしい。
しけった薪から火を起こしてご飯を作るだけで一苦労。少しだけ竹の伐採をお手伝いしたが、村づくりっていうかサバイバルキャンプ。
さらに奥に行くとドラム缶が落ちていた。これが風呂かな???
ツリーハウス作りの片鱗を発見。これは僕もそのうちやる予定。
・【ツリーハウスの作り方】ガンコ山の講習でセルフビルドしてきたよ!
ちなみに土嚢で作る家、アースバックハウスを作っている。
・天窓の付け方!アースバックハウスにDIYで天窓をつける方法について
それはさておき、あの村について一番はじめにやったのは竹を切ってマイコップを自作すること。自分で作ったコップの写真を取り忘れたけど、村長にビッグなやつをプレゼントした。
面白い(革新的な)ホットサンドを作ると村長に褒めてもらえるということで、人生で初めてこんにゃくを挟んだ。これには村長も大興奮!
生き抜くことが大事という言葉を胸に、夜な夜なくだらないことを語り会った。結局のところ、面白いことを面白い人間がやっているから人が集まるのよね。ほんとそれだけだと思う。
が、これで未来の娯楽を先取りするサービスと書くのは安易なのでもう少し考察を加えたい。
サービスの2つの方向性について
世の中のサービスはいかに人の時間を勝ち取るかだと思っており、大きく2つの方向があると考えている。
1.至れり尽くせりのサービス(受動的・楽・心地よい)
2.自分で考えて楽しむサービス(生産的・大変・面白い)
世のほとんどが1のサービスで、カラオケ・ボーリングといった遊ぶ方法と遊ぶ道具が用意されているもの。BBQやアウトドアアクティビティはもともと2に寄っていたと思うのだが、これらですら1の方向へシフトしている。例えば手ぶらでBBQとか手ぶらでキャンプなど。
1は高価格、高品質(高付加価値)と低価格、中品質(中付加価値)に二分されると思っている。youtubeやSNSなどがネットを繋いでいる環境下だとほぼゼロ円なので、これらにコストパフォーマンスで上回らないと時間の奪い合いに勝てない。よって低価格、低品質のサービスは駆逐された。
2は「あの村」のようなサービスである。村づくりといった自分で考える生産的な遊び。こちらはやれば圧倒的に面白いのだが、大変であり人を選ぶ。世のほとんどが1を選ぶし、2を選ぶ人さえ1を選ぶときがある。あの村のサービスは見事に2の需要を掘り起こしている。
ここに月額6200円という決して安くない価格設定をして人を集めたのは、未来の娯楽を先取りしているといっても過言ではない。
気になる方は体験入村してみるといいんじゃないかな?当ブログを見て体験入村に行く方は村長に一言お伝えください。もしかしたら何か起きるかも(※僕に一切の金銭は入りません)
ちゃお!
・ぼくは村作りビジネスをやめる。そう決断するにいたった全経緯と教訓について
家入さんに売却したとのことだが、今後の動向に注目である。