アグリコラの職業と小進歩カードを評価するときの考え方【初心者~中級者向け】

どーも。アナログゲームを普及する会代表のボードゲームマスター「タカ(@viatortaka)」です。

先日アグリコラのドラフトに関する記事を書いた。内容がコアすぎてニーズがあるのか果たして不明だったので、ツイッターにて考察記事をもっと書いて欲しい人にリツイートを募ってみた。

するとさくっと30を超えるリツイートがなされたので、意外に読みたい人、つまりはアグリコラユーザーはいるのだと確信。書くのが大変な割に読まれないというのは書き手にとって寂しいものだが、30を超える方に要望されたとなると嬉しい限りである。

前回のドラフト記事で言及されたこと。

koni
カード評価、やはり個人差があって面白い^^

カードの効果が複雑なため、その評価をすること自体が難しい。そこがばらつくのが面白いとも言える中で、僕のカード評価の考え方を紹介しよう。以下の2つの記事の内容は知っている前提で話を進めることを前置きしておく。

アグリコラで40点代後半を取って勝ち負けまで持ち込む基本戦略を考察してみる【ボードゲーム攻略】
アグリコラで50点を目指すドラフト戦略考察【職業進歩の評価あり】

アグリコラの職業進歩の評価手順

効果を把握する

職業進歩のカードを見ればそこに効果が書いてある。様々ある中で、そのカードを使う1手は盤上の1手と比較してどの程度の価値があるかを判別できる。

例えば木材集め。木材を全部回収できるなら木5が手に入る。それは盤上の強い1手である木4よりも木が1本多い。食料を使うので木5マイナス1飯といったところか。

それに対して柵作りはどうだろう?他4名が柵を引く前に出し、全員が最終的に6本以上の柵を引くならば木材8本。分ける人もいるので期待値的には10本程度手に入るだろう。盤上の1手と比べて2~3手分の木材が手に入るのである。

まずはそれぞれのカードの効果の強さを見極める。イチゴ集めは何飯の効果なのか?炭焼きは?畜殺人は?それぞれの効果をまずしっかりと把握することがポイントである。

出すタイミングの条件、効果が有効に使える可能性を考える

カードの効力を見極めた後は、カードが使えるタイミングを見る。

例えばイチゴ集めだったら序盤に出すと10飯程度、中盤に出すと6飯程度、終盤だったら出さない。柵運びや小屋大工はラウンド4までに出さなければならないし、資材商人や畑番のように終盤でなければいつ出しても良いカードもある。また族長の娘やほら吹きのような終盤における点数カードも存在している。

効果の強さは大事だが、この条件がゆるいカードの方が使い勝手は良い。また、序盤の拡大再生産に使う1手と中終盤の点数行動をするときに1手は価値が違うので、序盤に使わなければならないカードほど高い効果を期待しなければ釣り合わない。

例えば猪使いはラウンド4までに出せば猪を3匹運んでくる。猪3を1手で取れるのは強いが、序盤の1手を使うとなると話が変わってくる。「アグリコラで40点代後半を取って勝ち負けまで持ち込む基本戦略を考察してみる」で書いたが、増員は残りラウンド数×1.4点分程度の価値があるので、それが遅れるとその分の点数が減る。

カードの期待値を算出する

カードの評価基準を期待値で算出する。

効果が強くて輝くカードがある。それは条件が満たされたときで、使用頻度が2回に1回であるとなれば効果が10でも期待値は5.

例えば倉庫主。彼が輝くと木材8、レンガ5、石5くらい降る。1手で取れる資源としては最高ランクだが、これを満たす条件は厳しく、さらにプレイングに相当の制約がかかる。倉庫主の「効果は強い」のだが、期待値が高いカードかと問われると否。よってA級入りはさせていない。

またカードによって効果の種類が異なる。ドラフトの記事で書いた通り、葦対策はしておきたいし、次点として食料基盤、木材対策などを講じる必要がある。カードの効果の種類も考えた方が良い。

「倉庫主」
・効果 強い
・効果の種類 資材(木材対策)
・使用するタイミング 序盤~中盤かつ限定的
・プレイングの制約 高い
→総合評価 B

「葦集め」
・効果 強い
・効果の種類 資材(葦対策)
・使用するタイミング 序盤の方が強い
・プレイングの制約 なし
→総合評価 A

「畜殺人」
・効果 まちまち(自分でコントロールしづらい)
・効果の種類 食料基盤構築
・使用するタイミング 序盤の方が強い
・プレイングの制約 なし
→総合評価 B

といった具合である。

効果が比較的高く、いつ使ってもそれなりに仕事をするカードはドラフト・プレイング共に自由度をあげる。それは回ってくる手札やアクションをより効率化できる(受けが広い)ので、安定して高い点数を取りやすい。

そういったカードの評価を高くしている。

カードの組み合わせ

カード1つ1つにおける評価を行ったあとは組み合わせを確認する。この組み合わせこそがアグリコラの重要ポイントで、組み合わせによってカードパワーが化ける。

例えばレンガ貼りとレンガの柱。この2つが噛み合わさると木1と葦1で増築ができるようになる。恐ろしい組み合わせの1つ。この価値は3軒、4軒、場合によって5軒増築などができること。増築の手数圧縮もさることながら、盤面を家で埋めることもできて非常に強い。

また木材荷車といったカードも木材配りや営林士といった木材のアクションを増やすことで劇的に強さが増す。効果が倍増するので期待値も倍増するのだ。

ドラフト時に「レンガ貼りとレンガの柱」などがセットであればいいのだが、そんなことは稀である。つまり組み合わせとはドラフトで回ってくることを待つこととなる。よって上家が「回しても仕方なし」と思うような組み合わせと、「回したらあかん!」となる組み合わせを知っておきたい。

taka
井戸掘りを回した。。。村の井戸を回すとやばい。。。

回したらまずいくらいに強い組み合わせをドラフトで狙うなら、初手でピックしておかなればならない。逆に言うと初手ピックだと組み合わせ狙いで期待できるが、上家から回ってくきたものだと強くないカードがある。

先のレンガの柱も初手ピックしたいカードの1つ。というのは流れてきたレンガの柱をピックしても、上からレンガ貼りや屋根がけが流れてくることはない。逆にレンガの柱を流しても、自分がレンガ貼りや屋根がけを止めればなんとかなる。

職業訓練士も同じくで、職業条件が3枚以上の進歩をたくさんもっているときに輝くのだが、上から落ちてきた職業訓練士に檻が回ってきたり、ぶらつきが回ってくることはない。もしも回ってきたら、それは上家がそれ以上に強い手札だということである。

組み合わせ云々をさておいて純粋に強いS級カードというものがあり、これらは自分で使いたいし下家に回したくない。紹介しておこう。

S級職業・・・愛人、毒見役、ほら吹き、畑番、炭焼き
S級進歩・・・レンガの屋根、木の家増築、葦の家

さらにA級カードも紹介しておく。

A級職業・・・出来高労働者、職業訓練士、小売人、収入役、家畜飼い、畑守、小屋大工、露天商の女、葦集め、イチゴ集め、屋根がけ、羊農、季節労働者、乳母、左官屋、材木買付け人、乳搾り、柴結び、家畜追い、鋤職人、資材商人
A級進歩・・・カブ畑、石切り場、ヤギ、木挽き台、レンガの柱、毛皮、斧、梁、牛車、搾乳台、小麦車、柄付き網、寝室、はしご、本棚、織機、レンガ抗、鋤車、レンガの家増築、温室、ミツバチの巣、白鳥の湖、鴨の池、ガチョウ池、鶏小屋、果物の木、檻、葦の池

このあたりのカードは純粋に効果が高く使い勝手が良いので、ドラフトやプレイングの受けが広い。ピックするのにおすすめの職業進歩。

S級A級に入らなくても効果が強いカード

では先に紹介したカードがピックすれば勝てるのか?そんな簡単なゲームだったらアグリコラにここまではまっていない。

ドラフトとプレイングを尖らせ、そこを通せば点数が伸びる組み合わせは無限大。それこそがアグリコラの醍醐味である。

例えばヴィラを挙げる。

ヴィラ
・効果 強い(石の家6軒以上だと非常に強い)
・効果の種類 点数ソース
・使用するタイミング 終盤
・プレイングの制約 かなり強い
→総合評価 B

ヴィラという石の家1軒につき2点というカードがある。このカードが弱いわけはないのだが、ピックしても使える可能性は低い。使える展開になるのかは分からないので、期待値はそこまで高くない。だが、逆に言えばきっちり使えれば非常に強い。

初手に屋根がけとヴィラがあったとしよう。この組み合わせならばピックする価値が十分にある。最低でも石の家5軒、可能なら6軒以上にもっていくためのドラフトとプレイングが要求される。

石の家系列は組み合わさるカードも豊富で、木の宝石箱、石ばさみ、建築士などが回ってくる可能性が十分にあり、ドラフトを石の家に寄せられれば勝算あり。プレイングも問われるだろう。

そういったカードは山ほどある。純粋にパワーのある手札を手に入れたときに負けないこと。効果は強いけれど制約があるカードを使いこなしてパワーのある手札を持つ人を超えることこそが、勝率を上げるための道。

展開によっては輝くカード

また、展開によって強いカードも存在する。

葦買付人に対して葦対策を誰も持っていないときの柴屋根とか、材木買付人が猛威をふるうときの柵管理人とか、小麦車が調理場で小麦を焼くときのパン屋とか、自分以外が家畜を焼くときの畜殺人とか。

B級以下のカードでも展開によってA級の活躍を見せる。それらをドラフトから予想してピックしておき、そういった展開になったとき(もしくはそういう展開に持っていき)使うことで勝てる手札になっていく。

ドラフトはプレイングの幅を広げるもの

今回はアグリコラの職業進歩を評価する考え方について言及したが最後に伝えておきたい。

taka
強いカードがあるからといって使わないといけないわけではないのだよ!!!

手札はそのときに不足しているものを補うために使うのだ。

よって葦対策・木材対策・食料基盤・畑対策のためにピックして置いたものは、盤面から資材を集められるなら使わなくても良い。カードを使うよりもその方が強いときはよくあるし、アグリコラは資材戦争を行っているので、自分が盤面から資材を取れば他の人が取れなくなるのだ。

ここで1つ棋譜を紹介しよう。番手と手札。

2番手

【職業】ブリキ職人、柴結び、小さい庭師、革なめし工、羊飼い親方、鋤職人、織工、
【進歩】木挽き台、穀物倉庫、牛車、森の牧場、レンガ道、喜捨、木のクレーン

みなさんならどの手札を使ってどういう形の最終盤面を描くか考えてからアクションを見てほしい。

実際のプレイングでは他の人の手によって最善のアクションを選んでいく。時には予想もつかない方向にいくことがあるが、それを可能にするのがドラフトによる受けの広さなのである。

R1:木4→レンガ3
R2:スタプレ木挽き台→羊飯で牛
R3:木4→かまど2
R4:木4→羊飯
R5:レンガ6→柵10
R6:羊5→スタプレ穀物倉庫
R7:レンガ6→羊飯で牛
R8:葦3→改築調理場
R9:増築無料厩→増員レンガ道
R10:猪2→木4→葦石木
R11:スタプレ牛車→石3→石2
R12:スタプレ喜捨→無料鋤職人→改築井戸
R13:部屋なし家族→スタプレのみ手→小さな庭師
R14:畑種→木8→スタプレ木のクレーン→野菜

55点

初手の食料補助のブリキ職人、葦対策の柴結びは盤面から食料と葦が取れるという判断で埋めている。その展開によって構想を喜捨メインに切り替え、ラウンド12で喜捨を出してから鋤職人で畑を2枚。最終的に55点1着である。

ちなみにこの農場は競っており他プレイヤーの手札概要は以下。

1番手:54(季節労働者+レンガ坑、屋根がけ、倉庫主、耕運鋤)
2番手:55(12R喜捨、穀物倉庫、牛車、レンガ道)
3番手:41(倉庫番、パン職人、藁小屋、レンガ置き場)
4番手:54(木こり、収入役、火酒作り、温室)
5番手:41(葦集め、乳母、パン焼き長老、パン焼き部屋)

手札は使えばいいというものではない。どういったケースでどの手札を使って点数を伸ばしていくか、それが問われている。

その想定力と柔軟なプレイングこそが勝利への鍵。

今回はこのへんで。

ちゃお!

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