イスラム教において犬は不浄の動物である。
犬に触ってはならない、犬の入った部屋は不浄になる、犬の唾液がついたら7回洗わなければならない、等々の話は聞くものの、犬が不浄の動物となった理由は明確ではない。
コーランには記述されておらず、預言者ムハンマドが猫好き犬嫌いだったからという説はある。
そんな中で有力ではないかと思われる話を発見した。
犬天国の犬は何を食べているのか?
「謎の独立国家ソマリランド」という本について書いた。
・2014年のスゴ本ランキング1位になりそうな予感「謎の独立国家ソマリランド」高野秀行の感想
この本によると、イスラムの国ソマリアでは犬の数はとても少なかったという。数少ない犬が虐待される姿を見続ける中で、犬が非常に多いエリアがあった。犬の天国のような場所だ。
犬に食べ物を与えることなどない国で、これほどの犬が何を食べて生きているのだろうか??
その疑問の回答は「人間の死体」である。
そこでは兵士の死体が喰われていた。
イスラム圏にかぎらず、人類の歴史上で世界のどこでも犬は戦場の死体を食べてきたのだろう。しかし、イスラム教では最後の審判を待つため、決して遺体を焼いたり損傷する行為を許さない。
死体を食べる犬の印象が悪いのは当然となる。
確証はないが、この実体験はかなり有力な話だと感じた。
イスラム教徒にとって「犬」が不浄の動物である理由は、人間の死体を喰らうからかもしれない。
当記事に関連すると思われる話
・[チベット旅行]13.鳥葬を理塘で見て死生観が変わる
・犬食:中国の広州で犬を食べる
コメントを残す