どーも。愛知県新城市(しんしろし)の地域おこし協力隊タカ(@viatortaka)です。
地域おこし協力隊という総務省が主導する制度がある。都市部の若者が地方に住み、地域の活性化や定住を試みる制度。
1年更新の最長3年が任期となっており、その後に定住するかどうかはその人次第。発表されたデータでは6割がその地域に残っている。
・地域おこし協力隊の「その後」についての平成27年度データが発表されたよ!
地域に個人事業主として残る山形県鶴岡市地域おこし協力隊の田口比呂貴くんが、3年を終えた気持ちを書いていたので紹介したい。
・地域おこし協力隊を卒業。熱が冷めないうちに本音や想いを書き留めておきます。(ひろろーぐ)
思えば、『自分の人生を変えたい…』みたいな気概を持って始めた地域おこし協力隊。
前職の尊敬している先輩から、「3年で結果出せよ!」と背中を押されてから早3年が経ったが、僕の掌には何か残っただろうか。
タキタロウ調査も地域の人と取り組んだし、山菜やキノコの物販もやってみた。講演の依頼があればお喋りもしたし、ワークショップにも何度か挑戦した。ナリワイプロジェクトではゼミの講師なんて大役をおうせつかったし、最終年度には大鳥民俗誌『大鳥の輪郭』も作った。
そうこうしているうちに時は過ぎ、5月からは個人事業主?として再スタートを切ることとなった。
だけど、何かが大きく変わったわけではない。昨日も今日も、明日も、毎日24時間がぐるぐる回っていて、その中で”何をするか”でしかない。土曜も日曜も祝日もない。ただそこにあるのは季節の移ろいと、決まった日に催される行事。サラリーマンの頃に夢見ていた個人事業主という立場は、現実になるとあまりにも平凡で、沸き立つ感情も特にない。何もしなければ世間から忘れられていくだけ。それでも、自分の人生は自分で責任を取りたい。という思いで何とかこれからも山奥で暮らしていきたいと思う。
地に足をつけていこうという考えが垣間見える。
もう一度会いたいという人を上げるとすれば、2014年の狩猟サミットの時に偶然会った愛知県新城市の鈴木タカヒロくん。彼の活動は面白そうだし、ひたすら攻めている。というかボードゲームばかりしている。いつか新城市に行ってみたいし、山形に来る機会があったら鶴岡にもぜひ立ち寄ってほしい。
嬉しいこと言ってくれるなあ。新城案内するし、ボードゲーム紹介するよ。というかボードゲームはあんまりやれていないからっ!!!
地域おこし協力隊はイベントとか物販とか、何かをしなきゃ…って思わされてる。誰に言われたわけでもなく、ただ何かの思い込みで…。何もしなければ衰退の一途をたどるし、何かをすれば人が訪れてくれたり、知ってくれたりするかもしれない。だから新聞やテレビにも出るし、特産品もゆるキャラも開発してみる。
だけど、2014年11月、山形県南部へと地域の人たちと研修に行った時のこと。
「われわれは昔から地域づくりだなんだと言っていろんな事業をやってきた。だけどもう80歳にもなったし、イベントはそんなやりたくない。それよりも毎日をただ楽しく過ごしたいだけなんだ…。」
そう言われて、改めて地域づくりってなんだろうって考えた。
地域内外にむけて何かを仕掛けることが地域おこし協力隊のデフォルトになってしまいがちだけど、それはきっと違う。地域をじっと見つめることだって、解釈を変えてみることだって、目の前の現実と寄り添うことだってきっと、地域おこし協力隊として大きな意味を持つ仕事なのかもしれない。
このあたりの葛藤が地域おこしのジレンマだよね。自分のなかでどれだけ落としこめるか。
僕は、地域おこしとは『地域の維持を前提として変化していくこと』と定義している。
詳しくは記事に書かれている。
協力隊といっても光と影は当然ある。研修会については少し愚痴っぽいことも書いてしまったが、地域おこし協力隊になって本当によかったと思っている。途中、半公半民という立場が嫌で、辞めたいと思ったことがあったけれど、なんだかんだ最後まで続けていました。そして、大鳥でやるべきこと、やりたいことを幾つか見つけました。
大鳥という場所には、生き方としての手本となるような、背中を見ていたくなるようなおじいちゃん・おばあちゃんがたくさんいる。そういう人たちがいる環境で、これからも自分を鍛えていきたい。まともな仕事にはもうつけないと思うけど、そういう生き方も良いんじゃないかって思う。
多分、僕の生き方は広く一般的ではないかもしれないけど、誰かにとって、励みになったり、足を動かす第一歩になってくれたら嬉しい。
人は選ぶけれど、地域おこし協力隊は良い制度だと思う。
ちなみに田口くんのブログひろろーぐの面白い記事をまとめたことがある。
・個人的に気になる「ひろろーぐ」の記事6選(山形県鶴岡市地域おこし協力隊の田口比呂貴氏のブログ)
おすすめの地域おこし協力隊ブログでござる。
ちなみに地域おこし協力隊の失敗の本質について書いたエントリー。
地域おこし協力隊の「失敗の本質」に共感しすぎてやばい!協力隊応募者必読! | takahirosuzuki.com最後に生田斗真と真木よう子が主演の「遅咲きのヒマワリ」という地域おこし協力隊のドラマも紹介しておこう。
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田口君、これからが本番だよね。頑張って!
せば、またの。
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