ひっそりとクリスマスが過ぎ、2010年もいよいよ幕を閉じる。今年はメキシコで始まり、ベトナムで終えることになりそうだ。アメリカ大陸方面で行きたかった「南極」、「南米南部のパタゴニアチャリ」、「ボリビアのウユニ塩湖チャリ」、「北米のユーコン川カヌー」を外すことなく全て満喫することが出来た。
また、行けたらいいなと思っていた「チリのイースター島」と、当初は知らなかったサイクリスト憧れの道「チリのアウストラル街道チャリ」、想像していた以上の刺激的だった「メキシコのバハカリフォルニア半島チャリ」に巡り合えたことも嬉しいこと。特に大きなトラブルもなく旅を続けていることはなによりの喜びである。素敵な年だった。
さて、新年をどこで迎えようかと地図を眺めていると中国へ抜ける道の周辺で良さそうな場所を見つけた。海に聳え立つ岩々が特徴的なことから世界遺産に指定されているハロン湾である。ここで年を越そうと決め、大晦日の前日である30日に着くように移動した。
無事に30日の昼に着き宿を決める。その宿がなかなか素敵で、清潔、wifi可、2ベッドと広い。それで100000ドン(約450円)だった。2泊以上する予定の宿のコストパフォーマンスが良いと気分がいい。
翌日の大晦日にハロン湾を船で回るために歩いて船の発着場へ。30分程だろうか。多くのバイクタクシーの人が声をかけてくるがお断り。彼らはなかなかずうずうしく、僕が自転車に乗っているときも声をかけてくる。一体どうやって乗せるつもりで話しかけてくるのだろう。
船の発着場で自分でチケットを買うと4時間のコースが90000ドン(約400円)である。町でツアーの誘いの言い値が20ドル(約1700円)で、交渉で10ドル(約850円)まで下がったが、自力で来れば半額。
チケットを買うのはここ。入ってすぐ右のところで船の料金50000ドンを支払い、同じ部屋の左奥のカウンターで洞窟の入場料40000ドンを支払う。
これがチケット。
多くの人が首都ハノイから日帰りツアーで来るけれど、節約しているバックパッカーなら自力で来るのも悪くないと思う。ハロン湾近くの町はそこまで栄えてないので騒がしくなく、海の近くで落ち着くには良いところ。海鮮とビールを堪能するのは悪くない。
しばらく待つと呼び出される。船内でも待つこと数十分。だが、10人も集まる前に出航してしまった。400円×10人=4000円。船を4時間出して利益が出るのかと驚く。船で働いている人が3人いて、船の燃料費と維持費と償却費と、、、そんなことを考えているうちに船はまず洞窟へ向かった。
洞窟は規模が大きく、長くに渡る年月が構成した自然美に惚れ惚れした。しかし、何よりも驚いたのはベトナム人の照明センスである。この洞窟を不自由ないように観るためには勿論光が必要である。それをなんとカラフルなライトで彩ったのだ。美しき自然美に、びっくりする程の人工的な要素を取り入れた。最初こそ戸惑ったが、これはこれでいいのかもしれない。
船が洞窟のある湾に着き船から降りることを促されたとき、戻り時間を特に指定されなかった。写真を撮りつつ洞窟を見て回り、船が再び出航する場所に着くと、なんと僕が乗ってきた船がない!?
まじかよ、、、
どうやら置いてけぼりを受けた様子。船内で名前とか国籍とか書いたし、10人もいなかったから確信犯であろう。はぁ。今日で2010年も終わるってのにこの有様。無料で乗せて帰ってくれる船を交渉して探し一応事なきを得たが、その後のクルージングで肩身が狭かったし、なにより精神的に疲れた。
そこからハロン湾の岩々を見て回る。こんな感じ。
こちらはカップル岩(勝手に命名)。顔を寄せ合った2人が、、、
唇と唇を重ね合わせた。
ものすごく良かったかと問われると、ちょい微妙だったハロン湾。でも450円という価格を考えると大満足。個人的には洞窟が魅力的で飽きることなく眺めていた。2010年のラストデイはハロン湾によって締め括った。
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