ベトナム入国13日目にmoneyの子供を見てから、ベトナムの印象がそれで占められてしまった。なんだか嫌な感じで国境の町Mong cai(モンカイ)に着いたのが14日目。ここで1泊して15日目に中国へ入国しようと思い、ベトナム最後の宿を探していた。
何軒か回ってみるものの150000ドン(約700円 )以下の宿が見つからない。自転車をホテルの前に立て掛けては受付で値段交渉をし、隣のホテルに行く、ということを繰り返していた。すると男1人女1人の計2人のベトナム人が声をかけてきた。どうしたんだ、と。安い宿を探していることを伝えると、付いて来いと言う。
歩いて3分程の場所にあったホテルに入り、彼らがカウンターの人と交渉を始めた。30分くらいの間彼らはベトナム語で話していて、待ちぼうけだった僕はこんなことを思っていた。この日本人から幾ら取って、紹介料として幾らピンハネするかの交渉をしているのだろう。
長かった交渉が終わり、2人は笑顔で僕に伝えてきた。
「無料で泊まっていいよ。」
僕は赤面していただろう。どうにも言えないくらいに自分を恥じた。彼らは僕のために本当に交渉してくれていたのだ。彼らの親類のホテルだということだったが、30分間の交渉が物語っているように結構揉めていた。3階の部屋まで荷物を運ぶのを手伝ってくれ、ゆっくり休んでねとグァバを1つ差し入れてくれた。
なんと有難い話なのか。心を打たれてベットの上で呆然としていた。昨日のmoneyの子供の印象など吹っ飛んでしまい、最後の最後までベトナム人の優しさに感動せざる負えなかった。
その後晩御飯を一緒に食べに行った。
んでカラオケへ。カラオケと言っても日本とは全然違う感じ。
前に出て皆の前で歌うのだ。めっちゃうまい。ちなみに写真の彼は相当なイケメン。
翌日にホテルの前でお別れ。が、1人は国境を越えて中国まで付いてきてくれた。こんなに心強い国境は始めてだった。
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