アメリカはロサンゼルスをスタートし、メキシコとの国境ティファナへ向かった。
日本人チャリダーの磯田よしゆきと出掘良一との出会い
サイクリストA:「Hi」
僕:「Hi」
サイクリストA:「ん?」
僕 :「ん?」
サイクリストA:「もしかして日本人の方ですか・・・?」
僕:「え、そうですけど・・・。日本人ですか?」
文字にすると馬鹿みたいな会話があった。
それはロサンゼルスからサンディエゴに向かっている最中のこと。
太陽が遠慮なく光を注いでくる中、僕はひーこらひーこら言いながら坂を登っていた。時速7kmを表示しているスピードメーターに汗が垂れないように気を付けながら、右足、左足、右足、左足、と必死になって力を込めた。
まだ体が慣れていないためしんどいのか、それとも荷物が重いためしんどいのか、なんてことを考えていると、後方から来たサイクリストAが僕の横を通過した。
サイクリストAは横を向いて言った。
「Hi」
なんだか日本人っぽいなあ、と思った後の会話が冒頭のもの。
お互い立ち止まって驚き合い、サイクリストAは一緒に走っているサイクリストBが後ろにいることを僕に伝えた。とりあえず坂の上まで行って休憩がてら話をすることになり、再度漕ぎ始める。
異国で日本人サイクリストに会ったという偶然に興奮し、先ほどまでのしんどいという思いは吹き飛んでいた。登った先でお互い自己紹介をするとサイクリストAとBの名前がヨシ(磯田よしゆき)とカズ(出掘良一)であることが判明。
2人はアラスカから南下してきており、旅の期間は現在3カ月半と5カ月。
2人も同じようにアメリカのイエローストーン国立公園で出会ったようだ。それ以来2人旅となった彼らが3人目の日本人サイクリストに会ったのが僕。
同時期に同じ地域を回り、さらに同時間に同じ道を走ることで出会った。なんという偶然。
会った瞬間から年齢や肩書き、経験等の様々なバックグラウンドを越えた空気が漂っていた。自然な流れで夜も一緒に過ごすこととなり、酒をしこたま買い込んでキャンプ出来る場所を探す。
ステーキとスパゲッティを喰らいつつアルコールを喉に通し、月の光の下で夜な夜な語り合う。旅人が集まって話が尽きることはない。
出会いこそ旅の醍醐味であると感じる。至福の時間を共有し、ポリスに起こされるまで心地よい眠りを貪った。
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