どーも。値段のないものに値段をつけたい会代表の自然人タカ(@viatortaka)です。
学生時代、起業に憧れていた。
あのときに付き合っていた仲間の多くは今でもビジネスの最前線におり、スタートアップとか、上場とか、そういった言葉の最前線を走っている。友人の中には、起業した会社を大企業に売却する、株式公開するといった話で億を超える財産を持つものもいる。
僕だってそのようになりたいといった類の欲がなかったと言えば嘘になるし、今でも多少は残っているかもしれない。しかし自転車世界一周という別ルートを歩き始め、その後に田舎暮らしを始めて感じるのは、何かを創造したかったのだということ。それは会社でなくても良かった。
起業は業を起こすと書く。きっとあの頃の僕は会社を、ビジネスを、新たな人間関係を創造したかったのだ。新しい何かに挑戦したいと思っていたし、それは今でも変わらない。その中でも特に捨てられているものや、余っているものに値段をつけるということがやりたいのだと気づいた。
田舎暮らししてみて、地方にはさまざまなものが余っていると感じる。まずは空間。東京では単身者向けのアパートが月7万円程度してもまったく不思議はないが、田舎に行けば一軒家+庭+畑がその値段の半額以下で借りられるだろう。
使われていない土地だらけだし、使われていない建物もたくさんある。さらに言えば人口は減り続けていくので、空いた土地や家は増え続けていく。山にある大量の杉を含めた木材も余っているし、山菜も食べきれないくらい庭で採れるし、何もかもが余っている。
基本的には空間があまっているから自然の恵みも豊富だし、いろいろなものを保管しておけるスペースがある。だから家で余っているものも多い。
使われていないもの、捨てられているものは驚くほど多く、それらに価値をつけることに挑戦し始めたのが狩猟である。3年前から始めた狩猟のきっかけは、日本で獲られている鹿や猪のほとんどが捨てられている事実を知ったから。もったいない精神から少しでも自分が有効に活用しよう(食べよう)と思ったのだ。そこから獲った猪や鹿の革製品を売るに至った。
・鹿革キーケースとブックカバーが売れたぁぁぁ!革製品のオーダーメイド発注受け付けてます
その他にもアースバックハウス作りを始めたのだが、こちらも空き家だった古民家とその庭に価値をつけようという試みである。
もう値段がついているものの値段を引き上げるよりも、値段のついていないものに値段をつけたい。何かを創造したいという本質はそういうことだったと気がついた。日本の田舎のほとんどが衰退していくことは間違いないし、その中のもので値段をつける仕組みを1つでも増やせればいいなと思う。
自分にとって価値が高い行為をしているときの時間の充実感はたまらない。それこそが価値をつくる価値であり、もしかしたらスタートアップ(短期間で急速に成長する一時的な組織体)に関わる人も似たようなことを感じているのかもしれない。ちょうど読んでいる本がそう思わせた。
「逆背のスタートアップ思考」
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この分野に興味関心がある人にはおすすめ。著者はマイクロソフト株式会社勤務を経て、東京大学で教鞭をふるっている馬田隆明さん。なんと1984年生まれの同い年である。
スタートアップに話は逸れたが、価値がゼロのものに価値をつける。それに挑戦したい。
ちゃお!
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