自転車日本一周を大学生の夏休みにする方法【費用・持ち物・ルート・日数など】

どーも。サイクリングが大好きな会の旅人タカ(@viatortaka)です。

20歳のとき、自転車で日本一周をした。きっかけはささいなことで、所属していた早稲田大学の自然人倶楽部というアウトドアサークルの先輩が日本一周をしている姿を見て、楽しそうだと感じたからだ。自分もやりたい!!!当時、素直にそう思った。

そして大学の夏休みに行う計画を立てた。結果は7月28日に出発し、10月12日に戻る72日間で7000kmの旅となった。この旅がきっかけで後に自転車で世界一周することになるのだが、それはまた違う話。今回は自転車日本一周を情報として整理しておこうと思う。

整理しておく気になったのはサークルの後輩会ったときに、日本一周する人が途絶えそうだと聞いたからである。僕の4つ上の偉大な大友先輩が始めた日本一周は、代々引き継がれてサークルの伝統になりつつあった。僕の代には初めて女性の日本一周も成功し、以降は女一人で日本一周という猛者も現われたくらいだった。

身近にやっている人がいるから自分でもできるのではないかと思うのが大学生だし、ノウハウが受け継がれるのは非常に大事。それが途切れてしまうのは悲しいことであるし、この際広く読まれる可能性のあるブログにノウハウを書き残しておくつもりになった。自然人倶楽部の後輩の目にとまり、自転車日本一周をやってやろうという気になると最高に嬉しい。

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】

(日本一周初日、大学の大隈講堂を夜出発して浅草雷門にて)

自転車日本一周の目的

大学生になりアウトドアを始めた。自転車旅以外にも、登山やカヌーツーリングなどをやっていた。しかし、人生の中で貴重な大学生活。何かしら多少なりとも大きなこと、自信のつくことをやってみたかった。挑戦したかった。そんな気持ちを抱いていたことを思い出す。

わくわくしたから。

本質的にはその一言がすべてなのだが、補足すると「何か」をやってみたかったということになる。手が届きそうな何かは、僕にとって自転車日本一周だった。己の足で日本を巡ることはかけがえのないことのように感じた。

さらに付け加えると、大学生活では日本のことをもっと知るつもりであった。それは高校で1年間オーストラリアに留学したとき、日本のことを何も知らない自分に愕然としたから。日本を知る手段として、自転車という人間が周囲を認知できるスピードでの旅はうってつけだった。

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (2)

(サークルの仲間と一緒に走った。1人で走るときも、2人で走るときも、10人で走るときもあった。)

自転車日本一周の定義

日本一周って何を持って日本一周なの?

それに対して僕が出した回答は「日本の本土最北端、最東端、最西端、最南端に行くこと」。東西南北制覇すれば日本一周と言っても差し支えないだろう。よって全都道府県に行ったわけではなく、なんとなく海沿いに一周したという感じである。

沖縄は19歳のときに自転車で走っていたし、大学の夏休みという限られた時間である以上このあたりが妥当。結構ハードなペースなので、不安なら北海道を抜くことをおすすめする。最後に何月何日にどこにいたという記録を書くが、北海道にかなりの日数と距離を費やしている。北海道の広大さを知った旅だった。

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (1)

日本本土最北端・・・北海道稚内市(宗谷岬)

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (3)

日本本土最東端・・・北海道根室市(納沙布岬)

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (4)

日本本土最西端・・・長崎県佐世保市(神崎鼻)

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (5)

日本本土最南端・・・鹿児島県南大隅町(佐多岬)

ちなみに4端すべて踏破した方には、記念として佐世保市長から四極踏破証明書をもらえるらしい。

・日本本土の東西南北端をすべて踏破した方へ(証明書をさしあげます)

自転車日本一周のルートと距離と日数と時期

日本一周のルートは限りなく自由だ。

しかし今回は大学生の夏休みという縛りがある。大学生活には春休み、夏休みと大きな休みが2つあるが、圧倒的に夏休みをおすすめする。それは・・・暖かいから。

暖かいと言ってもくそ暑い日々に太陽の下を走るのでしんどいのだが、夏だからこそ荷物が少なくなる。限られた日数だとそれなりのペースで進んでいかなければならない。荷物はできるかぎり少なくするのがコツだ。

7月下旬に夏休みが始まることが多いと思うが、おすすめは先に北を攻めること。北海道はいうても寒くなる。どこから始めるにせよ、先に南に行くと北海道の朝晩が冷える。僕は東京スタートで一目散に北上した。

距離は7000㎞ほどになり、日数は走る距離で割ればよい。逆にそれが目安となる。一日150km漕げるならば50日ほど。体調不良や台風があるので予備日は設けておく必要あり。僕は通常は120km前後漕いでいたが、サークルの仲間と合流したときなどが50kmしか進まなかったので遅くなっている。

そんなに漕ぎたくないという人は前述したとおり北海道を削ったり、九州を削ったりすれば良いと思う。自分が満足する旅をすることが大事だから。どういう旅をしたいのかイメージしてルートは柔軟に決めれば良い。

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (6) 大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (8) 大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (7)

自転車日本一周の予算

旅の予算は2ヶ月で30万円。ただし以下の条件のもとなので、大幅に削ることが可能。節約すれば10万~15万円くらいでいけるはず。

・テント泊
・毎日温泉(銭湯)に入る
・ご飯は全部外食、地域の特産も食べる
・洗濯はコインランドリー
・飲み屋にちょいちょい行っている

上記は僕の旅の例。まずテント泊にすると価格が大幅に抑えられる。テントを張るのは駐車場が多かった。

普段やっていたことは15時くらいにツーリングマップルを見てどこの温泉に行くかを決める。そこから40~60㎞先くらいの温泉マークを見つけ、そこがゴール。だいたい先に風呂の営業を確認し、近くで夜ごはんを食べる。んで風呂に入って、風呂の人に駐車場にテントを張らせてもらう許可を取りテント泊。毎日気持ち良く汗を流したかったし、そもそも風呂が好きなのでこのスタイルだった。工夫次第では風呂代を削ることはできる。

またご飯は全部外食で、ケチらなかった。調理道具を持っていって自炊する手もあるが、荷物が重くなることと自炊する時間を漕ぐことに回すためにオール外食とした。地域の特産物を食べたり、酒を飲んだりすることも多く、旅の大部分は食費。ご飯は自転車乗りのエネルギーだしね。

洗濯も手洗いせずにコインランドリーを使った。これも時間の節約のため。

30万円の大部分は食費と温泉で、残りはフェリー代とか。よって削ることは全然可能なのである。むしろ上記の条件ですら30万円ためておけばできる。半年くらいバイトを頑張って貯めた。

自転車日本一周の予算 (1) 自転車日本一周の予算 (2)

自転車日本一周の持ち物(装備)

自転車日本一周の持ち物(装備)

まずは自転車が必要。当時僕はルイガノのバートのタイヤを細いのに換えて使った。自転車で世界一周した今となっては、別にどんな自転車でもいいと思う。

ただしママチャリはしんどいので注意。マウンテンバイク、ロードレーサー、クロスバイクあたりで。歴代の自転車日本一周の先輩後輩を見渡しても、どれでも可能だと言える。価格も3万円~10万円とピンキリ。基本的には高額のものほど性能がいいので、その分楽になると考えてもらえばよい。自転車屋さんで相談することをおすすめする。

予算があるなら僕が世界一周に使ったサーリーのロングホールトラッカーは超おすすめ!!!世界一周チャリダーの3分の1くらいが使っている旅用の自転車。日本一周のあとに海外も行くなら先行投資してもいいかも。

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】

(サーリーのロングホールトラッカー:サハラ砂漠縦断時)

タイヤはシュワルベのマラソンがおすすめ。世界一周のときはマラソンプラスを使ったが、日本一周ならマラソンで十分。耐パンク性能が高く、7000kmくらいなら交換なしでもいける。

後輪部分にキャリアをつけてサイドバックで荷物を運ぶのがベーシックスタイル。サイドバックは必須。間違ってもケチってリュックでいこうと思わないように。荷物を身体に身につけると疲れが半端ないので、荷物は全部自転車で運ぶ。

キャリアはあまりに安いものを買うと壊れてめんどうなことになる。僕はミノウラのものを使った。

サイドバックはオルトリーブの完全防水のものを推すが、ケチっても良い。その場合は雨が降るとゴミ袋でくるんで防水する。

サイドバッグは防水のオルトリーブがおすすめ![自転車世界一周旅行装備]

ハンドルの前につけるフロントバックも貴重品を入れるのに便利。そこに携帯や財布などを入れ、後部のサイドバックにテントや寝袋などを入れると動きやすい。

テントもどれでもいい。蚊が入ってこないことと雨に打たれないためで、あとはプライベート感がでるから使っていた。安いのならホームセンターの3000円くらいので。重くてかさばるのが嫌ならばアウトドア用のものを買うといい。あと暑くて寝苦しい夜があるので、メッシュがあるものはポイント高い。

僕はシエラデザインのテントを自転車日本一周のために買った。その後に登山でもカヌー旅でも自転車世界一周でも使い、延べ1000回は使っているので元は取れた。自転車旅は荷物が多くなるので大き目のテントがいいかな。

SIERRA DESIGNS(シェラデザインズ)ヴェイパーライト2 XL
SIERRA DESIGNS(シェラデザインズ)

あとお尻が痛くなるので、サドルをクッション性のあるものにするか、サイクルパンツは持っておいた方がいい。どちらもやっておくと尚良し。

あとテールライトは安全のために必須。日本はトンネルが多いのと、安全のため夕刻くらいからつけておくことをおすすめする。

重要な装備はそのあたり。後はスピードメーターやヘルメットを揃えたり、カメラを買ったりかな。そうそう、カメラと言えば360度撮れる全天球カメラなるものがリコーから発売された。今だったら全天球カメラを持っていきたいなあ。普通の写真はスマホでも撮れるしね。

それかGOPROとかをヘルメットにつけて撮影動画を配信したり。

当時はスマホなんてものはなく、サークルの仲間とやり取りするのは掲示板だった。京都に着きました~、とか書いてた。今やるならツイッターとかニコニコ動画とかU-streamとかなにかしら工夫してやるのが楽しそうだよね。応援してくれる人も昔と比べたら簡単に見つかりそう。

そう考えるとスマホのモバイルバッテリーも持っていった方がいいな。当時は携帯にそこまでの利便性はなかったので、飲食店とかで充電の許可をもらえば十分だったけど。よつばとのダンボーモバイルバッテリーおすすめ!

持ち物はおすすめをいくらでも書けるけど、きりがないのでこの辺で。

必要な自転車の知識・技術

自転車日本一周というといろいろ勉強しないとだめそうな感じがするけれど、パンク修理さえできればOK。それ以外は最寄の自転車屋に持っていけばなんとかなる。パンク修理くらいはできないと不便極まりないだけで、それすらも交渉力があればなんとでもなるだろう。

必要なのは知識や技術よりもパッションである。わくわくする心と情熱。それが大事。石田ゆうすけさんの行かずに死ねるかあたりを読んで、モチベーションをあげよう!

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (9) 大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (10)

自転車世界一周のモデルコース

当時の先輩が書いてくれた、何月何日にどこにいたのか?という情報が非常に参考になったので、ここに記しておこう。

7月

28日:大隈講堂(東京早稲田)~北松戸(25km)
29日:~水戸(93km)
30日:~ひさのはま(122km)
31日:~仙台(141㎞)

8月

1日:~花巻(148km)
2日:~石神の丘(96km)
3日:~天間林村中央公園(114km)
4日:~函館(76km)
5日:~岩内(177km)
6日:~積丹(68km)<※サークルメンバーと合流>
7日:~余市手前(44km)
8日:~札幌(73km)
9日:札幌で友人と観光(10㎞)
10日:~江別(30km)
11日:~旭川(134km)<※サークルメンバーと離散>
12日:~森林公園びふかアイランド(113km)
13日:~宗谷岬(177km)
14日:~枝幸(98km)
15日:~紋別(103km)
16日:~網走(118km)
17日:~魔周(112km)
18日:~納沙布岬(150km)
19日:~釧路(195㎞)
20日:台風で停滞
21日:~襟裳(190km)
22日:~道の駅サラブレッドロード新冠(114km)
23日:~苫小牧フェリー乗り場(69km)
24日:~道の駅象潟(71km)
25日:~立岩海底温泉(85km)
26日:~新潟(122km)
27日:~上越(133km)
28日:~高岡(155km)
29日:~越前(153km)
30日:~敦賀(63km)<※台風で半停滞>
31日:~由良(119km)

9月

1日:~浜坂(119km)
2日:停滞<※サークルメンバーと合流>
3日:~鳥取(39km)
4日:~鯉の湯(41km)
5日:~境港公共マリーナ(80km)
6日:~松江(41km)
7日:停滞<※台風>
8日:~道の駅キララ多伎(59km)
9日:~道の駅ゆうひパーク三隅(97㎞)
10日:~道の駅阿武町(76km)
11日:~三祢(68km)
12日:~小倉(不明)<※サークルメンバーと離散>
13日:(不明)
14日:(不明)
15日:(不明)
16日:(不明)
17日:(不明)
18日:(不明)
19日:(不明)
20日:(不明)
21日:~佐多岬(108km)
22日:~道の駅くにの松原おおさき(77km)
23日:~宮崎(132km)
24日:~道の駅やよい(不明)
25日:~宇和島(105km)
26日:~ニュー佐賀温泉(126km)
27日:~桂浜(89km)
28日:~宍喰(130km)
29日:停滞<※台風>
30日:~和歌山(102km)

10月

1日:~東吉野(103km)
2日:~伊良湖(105km)
3日:~浜松(90km)
4日:~焼津(67km)
5日:~沼津(87km)
6日:(不明)
7日:(不明)
8日:~東京早稲田大隈講堂<ゴール>

大学生の夏休みに自転車で日本一周する方法【費用・持ち物・ルート・日数など】 (11)

自転車日本一周旅行を終えて

今でも覚えている。ゴールの大隈講堂でビールをかけられたあの瞬間を。そして次は世界に行ってみたいと思った瞬間を。

高田馬場に飲みに行き、ビール臭いまま夜を徹して飲み明かした。朝方自転車で家に帰り、服を脱いで全裸になってシャワー栓をひねった。しかし待てども待てどもお湯が出ない。もう10月だったので流石に水は冷たい。しばしのときを経て、ガスを止めて出発したことを思い出した。

すぐにガス会社に電話したが、来るのは夕方だという。ビールくさい身体でガス会社の人が来るのを待った記憶が残っている。

それが20歳の夏だった。次は世界・・・という心の奥底にくすぶった火種は25歳のときに火がついた。そうして25歳から28歳までの自転車世界一周が始まったのだ。振り返ってみればそこにはレールがあったように思うし、人生の点が線になったのだろう。

最後に書いておきたいこと。

「出版依頼、お待ちしております。」

ちゃお!

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