メルシンからはティオマン島にフェリーが出ている。2014年6月は1日3~4本であった。祝日はどんどん満席になっていくので注意が必要である。僕が行ったときの時刻表を載せておこう。
6月5日にメルシンに到着し、宿泊した。そして7日にはクアラルンプールに着いておくのがベターという状況。ティオマン島に行くのは絶望的かと思われた。しかし・・・
6日の昼にわずかな残席のフェリーを確保。6日夕刻にティオマン島に着き、7日午前ティオマン島発のフェリーを捕まえ、そのままメルシンのバスターミナルへ直行し、7日深夜にクアラルンプールに到着するという手段があった。
通常深夜に着くのは避けたいところだが、8日移動がトラブルとなると飛行機に乗れないリスクも抱えている。リスクを天秤にかけた結果、7日の移動を選んだ。深夜着と言えど、タクシーを使えば大丈夫だろう。
そんなわけでティオマン島へ弾丸旅行したのである。
ティオマン島、ビーチが美しい。慌ただしいスケジュールだが、来た甲斐があった!
島について一番初めに行ったのが宿確保。しかしフェリーが満席になるだけあって、宿も空いていない。ファンの部屋が安く、エアコン付の部屋は高い。
これまでのマレーシア旅行の宿代が15~25リンギット(450円~750円)だったが、リゾート地ということもあり、もっとも安いバンガローが70リンギット(2100円)だった。エアコンにすると150リンギット(4500円)である。
時間も限られているし、70リンギットを見つけた時点で即決。ビーチで泳いだり、ビールを飲んだりしていた。そして悲劇が起こった。
疲れがたまっており、泳いでビールを飲んだため18時頃には眠りに着いた。暑いのでファンを回した状態である。
そして痒くて目が覚めた。全身が死ぬほど痒い。
ぷーんぷーんと耳につく音を聞くが、眠いので薄いシーツを頭からかぶる。しかし、痒い。
仕方なしに電気をつけると・・・
そこには百を超える蚊が舞っていた。奴らに規律はなく、それぞれが思うがままに舞っていた。
おぞましい光景におののきつつ、トイレへ行く。鏡を見ると、僕の顔に凹凸がたくさんあった。道理で痒いはずである。もちろん全身に赤いマークが記されていた。
バンガローに隙間があるようなので塞がなければ、と思い部屋を確認する。以下に載せる部屋の写真は翌日撮ったものだけど、
隙間だらけ!!!!!
そして塞ぐことは不可能。
詰んだ・・・
とりあえず蚊を数十匹抹殺し、作戦を考える。作戦その1はファンをマックスにして自分の身体にあてる。そして自分はシーツを全身にかぶる。ファンにより蚊の動きが妨害され、かつ、シーツでくるまれた身体には刺せないだろうという作戦。
しかし、作戦は失敗に終わった。ファンをかいくぐり、シーツ越しに刺してくるツワモノがいる。
こうなれば作戦その2しかない。毛布をかぶる。
ただでさえくそ暑いが、蚊にさされるより毛布に全身を入れる方がまし、という判断である。ファンを最大にしても空気が届かない。だからこそ、蚊の針も届かない。
汗をだくだくにしながら、寝ることもできず朝を迎えた。地獄の夜であった。
せめてもの救いはマレーシアにはマラリアを媒介する蚊がいないこと。自転車世界一周をしているとき、似たような状況に陥ったことがあった。それはアフリカ大陸のタンザニアであった。そのときは蚊に刺されると、もれなくマラニアになるというおまけ付きである。
そのときよりはマシだと信じ、一晩を絶えたのだった。
疲れが溜まっていたから18時には就寝したのに、22時頃に目が覚めてからは一睡もできないという切なさ。今回の旅における他の宿の3倍くらいの値段を払っているのに、もっとも不快な宿だというジレンマ。
ティオマン島のビーチは美しかったが、ろくてもない印象を植え付けられたのだった。
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