トマト農家の方で栽培について研修中である。
4月に接ぎ木苗の植えたことに引き続き、5月は
・傷がついたトマトの間引き
・苗が倒れないようにするためのハサミの移動
・ラノーテープ張り
を主に行った。
トマトの間引き
傷のついたトマトは間引く。
売れるトマトに栄養がいくように。
トマトを立てるためのハサミの移動
トマトが倒れないように、ハサミの位置を成長に合わせて変える。
はじめにつけた位置。
付け替えた位置は、上段のトマトの花がついている枝の2つ下の枝。花が咲いている方向とは逆側につける。ハサミが外れてしまったときにトマトを傷つけないように。
ラノーテープの使用方法
ラノーテープという黄色のテープがある。農薬ではない防虫のテープということで、どういうものなのかを調べた。下の写真の黄色のテープである。
ラノーテープの使用方法はテープを畝の上にテープを伸ばすだけである。ピンと張るようにペットボトルに入れた水を吊るしている。
「ラノーテープのおかげで随分と助かっている」という話を農家さんがされていた。実際どういう効果のテープなんだろうか。以下のリンク先が詳しいので引用する。
従来の農薬製剤とは全く異なる発想から生まれた「非散布型製剤(黄色テープ)ラノーテープ」は、テープ状の製剤を施設内の作物の付近に、定植直後から設置することにより、コナジラミ類(オンシツコナジラミ、タバココナジラミ)の増殖を長期間抑制します。
ラノーテープは、コナジラミ類の成虫が黄色に誘引される性質を利用して有効成分ピリプロキシフェンをコナジラミ類の成虫に選択的に作用させます。
黄色に誘引されてテープに接触したコナジラミ類の雌成虫はピリプロキシフェンを体内に取り込みます。
ピリプロキシフェンは成虫に対する殺虫活性はありませんので、雌成虫はテープ上から再び戻りますが、テープに接触した後に産んだ卵はピリプロキシフェンの作用によりふ化が阻害されます。その結果として、作物上のコナジラミ類の増殖が抑制されます。
・幼若ホルモン様活性で、昆虫の変態・生殖・胚発育を阻害。
・遅効的だが、残効性に優れる。
・軟防除害虫コナジラミ類に有効。
・天敵類への影響が少なく、IPMに適合。
・送粉媒介昆虫への影響が少なく、同時使用が可能。
・テープを張るだけで長期間、増殖を抑える非散布型農薬のため、長期にわたり省力的なコナジラミ防除が可能。
・特殊製法のテープで、耐久性・耐光性に優れている。
・テープの黄色はコナジラミ成虫を強く誘引するよう調整した色調。
農家を巡るとラノーテープを使用していない方もいる。虫に耐性ができたことが理由である。
いたちごっこなんだな、と納得した。
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