自給自足という言葉の響きにうっとりする。完全な自給自足までをやろうとは思わないけれど、半自給自足程度の生活には憧れる。自分で作ったものに囲まれて生きる。素敵なことだ。
そんな僕がここ最近で突き刺さった本が「完全版 自給自足の本」である。自給自足のマニュアル本である本書のイラストとレイアウトに魅せられた。夢を感じる構成の本であり、自然への愛を感じる。
2013年に読んだ160冊の中から選ぶおすすめ本ランキングでも5位にランクインした、すこぶるおすすめの本。
1000坪と5000坪の土地利用法
特に心躍ったページが「1000坪の土地利用法」である。
1000坪の土地があったらどのように使えばいいか、がレイアウトされており、左上にちょっとした文章がある。私だったら・・・という言葉から始まり、
「土地を半分に分けて、その一つには牧草を植えて牛を飼う。牛がミルクを出さないときのために、やぎと繁殖用の牝豚と十数羽の鶏も飼う。動物たちの冬場の飼料は市販の干し草や飼料に頼ろう。乳製品や肉類の自給も、この広さでは厳しいだろう。
さて、残りの半分の土地は四区画に分ける。それぞれの区間にじゃがいも、豆類、あぶら菜類、そして根菜類を栽培する。牧草地のほうも、このように四区画に分けて順に植えていけば、牧草は4年間はもつので、いつでも青々とした牧草が手に入ることになる。
ほかに、トマト栽培のための温室やみつばちの巣箱も欲しい。さらに普段よく使う野菜専用の菜園と、ハーブやベリーの類を植える区画も作ろう。」
というメッセージが入る。
駆り立てられるわくわく感が半端ない。
さらにページをめくると。5000坪の土地利用法が書かれているではないか。
5000坪の土地があれば、5人くらいの家族を養い、かつ余った作物を売ることも可能である。5000坪の土地をどのように使うかについてはいろいろな案があるが、私はこんな風に考える。
といった形で、5000坪の土地利用法案が示される。アツい。アツすぎるよ。
その他のページのレイアウト
その他のページは「排泄と灌漑」「パン作り」「穀物」「家畜の種類」といったトピック毎にまとめられている。差し込まれるイラストはどれも素敵。「クリームとバター作り」のページを紹介しよう。
著者のジョン・シーモアはイギリス人
本書がわくわくすることは全く否定できないが、ガチで実践しようとする場合の難点が2つある。
著者のジョン・シーモアはイギリス人であり、イギリス対応で書かれているという点と、昭和58年発行の30年ほど前に書かれた本であるという点の2点である。
ただしガチで自給自足のマニュアルとして使おうとした場合の話であり、それを差し引いても参考になる部分は多い。自給自足って楽しそうだよね、と思っている人が読むには差し支えなし。
田舎暮らしにあこがれていたり自給自足という言葉に反応した方にはおすすめである。最高にわくわくするよ!
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