2010年の11月13日にバンコクで友人を見送った後、翌日の14日に単身でラオスに向かった。バンコクからバスで9時間ほどかけ、ウドンターニー(Udon Thani)に行き、そこで首尾良くラオスとの国境の町ノーンカーイ(Nong Khai)行きのバスを捕まえ、その日のうちにメコン川をはさんでラオスが見える場所までやって来た。
ノーンカーイで1泊した翌日、朝1番の7時半のラオスの首都ビエンチャン行きのバスに確実に乗るため6時40分頃にバスターミナルにてチケットを購入。近くの食堂のようなところで朝飯のヌードルを食べ、バスが来たので空いている席に座っていると、、、
「そこは俺の席だ」
全身が黒く日に焼けた恰幅の良い男は、そう言って僕の目の前にチケットを差し出した。seatという欄を指で指しているので見てみると、アルファベットと番号が書いてある。僕が座っているところは確かに男の席だった。このバス指定席だったのか。ローカルな仕様のバスだったし、所要時間が1~2時間と聞いていたので自由席かと思っていた。
申し訳ない、と伝えて、改めて自分のチケットを見てみると、流れるような書体でSか9か分からないような文字が書いてある。これはどこだ?と男に聞いてみると、standingだと言うではないか。
え、席ないの!?
男に何時ころ来たのか聞くと6時半頃だと言う。6時40分でも遅かったのか、、、まあ乗れたからまだいいんだけど、後10分早く来ていたら座れてたと思うと、宿でのんびりしていた時間が惜しく思えた。
国境でタイの出国手続きをして、ラオスの入国手続きを終えてラオス入国。2009年11月17日に始まった旅はアメリカ、メキシコ、キューバ、アルゼンチン、(南極)、チリ、ボリビア、台湾、カナダ、シンガポール、カンボジア、タイ、ミャンマーを経て、13カ国目。気付けばパスポートのスタンプも増えてきた。
ビエンチャンのバスターミナルで降り、タイのビザを取りにタイ大使館へ向かう。歩いて行こうかと思ったけれど、手続きは午前中しか出来ず、その日に申請出来ないとまずかったので、40バーツ(120円弱)払ってトゥクトゥクで向かった。番号札を取り、その待ちの間にビザ申請書類を書き込みパスポートのコピーを取る。番号が呼び出されたのが1時間後くらいで、書類一式を提出したら今日の手続きは終了と言われた。
ちょっと待て。ビザ代はいつ払うんだ??
聞いてみると、受付のお姉さんは言った。
「無料よ♡」
無料!?
いいんですか?イインデスカ??
きっと満面の笑みだっただろう。30ドル浮いたので、とても幸せな気分になった。知らなくて良かった。知らないから幸せになれた。なぜかそんな風に思い、せっかくなのでこの幸せ記念にビールを飲んだ。もっと幸せな気分になり、宿で爆睡した。
翌日にビザ入りパスポートを取りに行く際には、そこまで遠くもないので歩いて行ってみた。バスターミナルを出て右に曲がり、しばらく歩くと左側にkotoという日本食レストランがある交差点がある。そこを右折して、またしばらく歩いた先の大きめのT字路を左に曲がったすぐ左にある。そのT字路周辺には写真撮影や書類記入代行の人達がいっぱいいるので分かりやすい。
ここがタイ大使館。
ラオスを散歩している中、民族衣装を着たラオス人たちがイベントにでも向かう様子で歩いていたので、何人かに写真を撮らせてもらった。
最後にラオスのバスターミナルで見かけた気になる時刻表。
ウドンターニーへのバスの時刻表。タイのウドンターニーはタイ人にウドンと呼ばれており、美味しそうな町だと思っていたら、この時刻表にはオウドン(Oudonthany)と書いてあるではないか。まるで日本の丁寧語。
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