11歳のときに中学受験することを決めた。そのときにテレビの時間というものが生活から消え、それ以来テレビを見る習慣がなくなった。ほとんどニュースくらいしかテレビを見ずに生きてきたと言っていいくらい。
28歳に自転車世界一周を終えて帰国した。そして一年半。人生でもっともテレビを見ているのが今である。
テレビが昔よりも面白い。
テレビの内容がレベルアップしているか、という問いには答えられないが、僕自身が変化したのは理由の1つだろう。友人の結婚式動画を編集したりといった経験から、構成やアングルなど内容以外にも目を向けるようになった。自分だったらどう撮って、どう編集するかな、という思考が混ざるようになったのだ。
そんな折に先日テレビ局でディレクター職をしている友人と会った。
「4日後までに番組冒頭のVTRを作らなければいけないんだよね。」
と言う。まだ何も考えていない状況らしい。聞いてみると、それは2分のVTRだと言う。
2分に4日!!!!!
テレビの恐ろしさを垣間見た気がした。いうても世間で見たら高給取りである人間が4日かけて2分の枠を埋めるのだ。その仕事は完全に彼だけで完結するわけもない。
それだけの予算があるのだ。
かけた時間に映像の質が比例するとは限らない。しかしネットにUPされている2分の映像に4日以上かけたものは少ない。まだまだネットはテレビに勝てないと感じた。
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