人気ボードゲーム「カタン」を何度かプレイして、あと一歩のところで勝てないという方に向けての戦略記事です。
カタンの本質や超基本的な考え方は「カタン攻略!世界2位と対戦して分かった初心者のための基本戦略」にまとめています。
上記の記事でカタンとは「拡大再生産のサイクルを作ること」が重要だと書きました。
その1歩目である初期配置についての考え方を、カタンの2つの勝ち筋から導き出します。
カタンの2つの戦略
カタンでは大きく分けて2つの戦略があります。
・最大騎士力戦略
・最長交易路戦略
と名前をつけました。
最大騎士力の2点を取って勝ちに行くか、最長交易路の2点を取って勝ちに行くか、の2つの戦略が分岐します。
10点を取って勝つにあたって、最大騎士力か最長交易路のどちらかは欲しいです。
最大騎士力戦略
最大騎士力戦略は、騎士カードを並べていく戦略です。よって発展カードを引いていける資源が生産される開拓地を選ぶことになります。
発展カードを引くには小麦、鉄、羊の資源が必要です。都市にするための資源が小麦2と鉄3なので、都市を作って発展カードを引いていくという手順を踏みます。
発展カードポイント2点は、開拓地1点+ポイント1点にするといった場合もありますが、まずは都市を3つ作って生産力を高め、発展カードをひいていくといった流れが基本です。
最大騎士力戦略の優位なポイント
最大騎士力戦略は最長交易路戦略より2つの点で勝ちやすいです。
勝ちやすい1つ目の理由は最大騎士力は奪われにくいからです。
発展カードは1ターンに1枚しか出せません。最大騎士力を取ったあとは、競っている相手が騎士カードを出したときに自分も騎士カードを出せば取られることはありません。
また、騎士カードを使って競争相手が発展カードをひくための資源の生産拠点に盗賊を移動させることでさらに奪われにくくできます。
勝ちやすい2つ目の理由は騎士カードで盗賊を動かせるからです。
終盤でトップ目になると、他のプレイヤーが自分を止めに来るため盗賊が自分の生産拠点に置かれます。交渉にも応じてもらえません。
最大騎士力戦略では盗賊を騎士カードで動かせるので、足踏みする可能性が減り勝ちやすいです。
最大騎士力戦略の初期配置の考え方
1つ目の開拓地で小麦・鉄・羊が生産でき、かつ生産力が高い場所が取れる場合は最大騎士力戦略に向かいます。
2つ目の開拓地で木と土が取れる生産力が高い場所に置ければ万々歳ですが、どちらかが取れる場所で十分です。
木と土のどちらかが取れる場所なら、土が取れる場所に置いておく方が良い結果を生むことが多いです。
木のタイルは4枚、土タイルは3枚なので、土の方が希少になりやすいからです。希少な資源を持っていると、交渉がやりやすくなります。
最大騎士力戦略の序盤~中盤の動き方
初期の2つの開拓地を都市にしていきます。
7が出て手札を捨てることになりそうなら発展カードを引きますが、鉄3枚を集めるのは大変なので、我慢して都市にする可能性を追いかけることも大事です。
うまく道と開拓地の資源が手に入るなら、道を1つ伸ばして開拓地を作ると良いでしょう。最終的には開拓地を作らないと10点に届きません。
2つの開拓地を都市にしたあと、道を伸ばして開拓地を作りにいきます。
交渉や同じ資源4枚を1枚に変換して道と開拓地を作ります。余った資源で発展カードをがんがんひいていきましょう。
騎士カード(14枚) | このカードを表にして公開すると、他の人の土地に盗賊を移動させることができます。さらに移動した土地に面して開拓しているプレイヤーの1人から資源を1枚奪います。 |
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勝利点(5枚) | 1ポイント |
発見(2枚) | このカードを表にして公開すると、山札から好きな資源を2枚獲得できます。 |
街道建設(2枚) | このカードを表にして公開すると、資源を使わずに街道を2本建設できます。 |
独占(2枚) | このカードを表にして公開すると指定した1種類の資源を全て、他のプレイヤー全員から回収できます。 |
最大騎士力戦略の終盤の戦術
都市3つになったところからが勝負です。
その段階で騎士カード何枚かと、もしかすると勝利点カードを持っていることでしょう。
最大騎士力を取り、取ったら奪われないようにします。騎士カードを使ってトップ目の人の生産拠点に盗賊を置き、10点を遅らせましょう。
発展カードでポイントをひく or 開拓地を作る or 最長交易路を強奪するあたりを視野にいれて10点を取ります。
最長交易路戦略
最長交易路戦略は、道を伸ばして開拓地を増やしていく戦略です。よって木と土が生産できることはもちろん、小麦と羊も生産できると好ましいです。
羊はなくてもなんとかなりますが、小麦は必須に近く、木と土と小麦が生産できる場所を確保したときは最長交易路戦略を取ることになります。
開拓地2つ2点、都市3つ6点、最長交易路2点となったり、発展カードからポイントをひいて組み合わせる場合もあります。
いずれにせよ、まずは開拓地を建てて生産力を高め、高めた生産力で道を作って開拓地を増やす流れが基本です。
最長交易路戦略のメリットとデメリット
最長交易路戦略は最大騎士力戦略よりやや劣りますが、優位なポイントもあります。
劣る点は最長交易路が奪われやすいことです。
優位なポイントは生産拠点が分散するため、盗賊によるダメージが比較的小さい点です。
最長交易路戦略の初期配置の考え方
1つ目の開拓地で木と土が生産でき(できれば小麦も)、かつ生産力が高い場所が取れる場合は最大交易路戦略に向かいます。
2つ目の開拓地で小麦+羊か鉄が取れる生産力が高い場所に置きます。最終的に鉄は必要なので欲しいところですが、羊が余らなさそうな盤面だったら羊を優先します。
木と土が同程度の生産され、小麦と羊が確保できて開拓地が建てていけることが重要です。
最長交易路戦略の序盤~中盤の動き方
初期の2つの開拓地に加え、開拓地を3つ増やして5つにします。
開拓地が4つになった段階で盤面の良い拠点が減ってきているはずです。5つ目の開拓地は港に開拓地を建てて変換効率を良くするのがおすすめです。
首尾よく鉄が生産できるところに開拓地を建てられるといいのですが、そうでない場合は港を確保したいところです。
トップ目にいる場合、鉄を交渉で手に入れることは難しいです。4対1の比率で鉄を集めていっても、盗賊の移動から手に入れた鉄を奪われることもあり、都市がぜんぜん建たなかったりします。
開拓地を5つにしたあと、開拓地を都市に変え、戻ってきた開拓地を建てるというところをいかにスムーズにするかが最長交易路戦略の鍵です。
最長交易路戦略の終盤の戦術
最長交易路戦略は終盤よりも中盤が大事です。
全資源がちゃんと生産できるように拠点が広がっている場合、もしくはよく取れる資源を2対1の割合で変換できる場合は勝ちやすい状況です。
最長交易路を他の人に奪われないようにしつつ、都市を2つまたは3つにして10点をもぎ取りましょう。
まとめ
カタンを何度かやってみたけど勝ちきれない、という人向けに書きました。
2つの戦略を意識してみると勝利への道は開かれると思います。
泊まり込みでカタンやその他ボードゲームをやりたい!という方がいたら、僕が運営しているボードゲーム宿タカハウスへお越しください。
いろいろなゲームのインスト(ルール説明)をしますし、直接アドバイスもしますよ。
最後にカタンと拡張カタンを紹介して終わりにします。
ではでは、良きカタンライフを楽しんでください。
カタンの開拓者たち 航海者版 (Die Siedler von Catan: Die Seefahrer. Erweiterung) ボードゲーム