【アルケミエ辰巳蒸留所】日本初の小規模蒸留所で、酒を1人で作る男

岐阜県の郡上八幡にて、1人で酒を作る男がいる。

その男、辰巳祥平氏はかつて言った。

辰巳祥平
自分の酒を作ろうと思っています。

2017年に「アルケミエ」という小規模蒸留所をはじめた。

アルケミエとはラテン語で錬金術師達を意味する。

酒づくりに錬金術という言葉を見出したことに、辰巳氏の想いを感じた。

辰巳祥平氏の経歴が面白い

辰巳氏の経歴はユニークだ。

東京農業大学を卒業後、夏はワイン、冬は焼酎や日本酒を造るという、あまり例を見ない季節労働者になる。

その後、地球の酒を調査するために、世界一周に旅立った。

ちなみに僕と辰巳氏は、トルコで出会っている。

ふたたび辰巳氏が日本に戻ったあと、名古屋の立ち飲み日本酒Bar八咫(やた)で再会。日本酒好きにはおすすめの店なので紹介しておこう。

名古屋栄の立ち飲み日本酒Bar八咫(やた)の利き酒コース1時間1500円がお得でおいしいのでおすすめ!

2014年1月13日

世界一周帰国後の辰巳氏の酒造りを見学させてもらった。

山梨の甲府ワインポートでワイン造りをしていたときに見学させてもらった記事と、愛知県の丸井合名会社で日本酒造りを見学させてもらった記事も紹介しておく。

ワインや日本酒の製造に興味がある方は見て欲しい。

ワインの王様のぶどう品種「ピノ・ノワール」を使う山梨のワイナリーを見学してきたよ!

2014年12月21日

酒造見学して日本酒の作り方を学んできた【愛知県江南市 丸井合名会社】

2014年2月8日

そして、酒造りを学びに海外へ旅立つ。

イギリスへワーホリ(ワーキングホリデービザ)を使って向かい、小規模の醸造所で働いた。

ワーホリというと日本食レストラン(通称ジャパレス)や農園で働くことが多い。だが、蒸留所といった変わり種を選べるところが、辰巳氏のユニークさを物語っている。

ワーホリ帰国後に岐阜県の郡上八幡の土地、特に水が気に入り、蒸留所をはじめた。

ちなみに僕が住んでいる愛知県新城市にも蒸留所をはじめる場所として視察に来たことがあり、廃校を案内した。辰巳氏が新城市に移住し、地酒が増える未来もあったかもしれない。

辰巳氏が作る蒸留酒とは?

さまざまな種類の酒に精通している辰巳氏が作る蒸留酒の1つは、ジンである。

下の写真ははじめて仕込んだ酒(ファーストロット)である、貴重なジン。世界に69本しかない。

1年目に仕込んだものはラベルに1、2年目に仕込んだものはラベルに2と表記されており分かりやすい。

ジンの製法
蒸留酒にねずの実の他、多様なボタニカル(草根木皮)を加えて、再蒸留する

辰巳氏は拘りの焼酎を使い、ボタニカルの種類によってラベルを色分けしている。

僕が先日購入したのは、エルダーフラワーや金木犀などをボタニカルにしたジン。酒蔵限定で販売されている神無月の新月。

イチゴをボタニカルにしたものや、モモをボタニカルにしたものなどもある。

モモをボタニカルにしたときは、40kgのモモを使って200本の酒を作ったとのころ。贅沢な分量である。

辰巳氏はジンの他に「アブサン」を作っている。

アブサンはニガヨモギを使って蒸留した酒で、ゴッホやヘミングウェイといった芸術家が愛した。

ヘミングウェイが愛した、アブサンとシャンパンで作るカクテルは「午後の死」という名前がついている。

アブサンは飲むマリファナと呼ばれたりして、非合法となった歴史がある。

1981年から解禁、スイスは2006年から解禁されたが、歴史的経緯から「禁断の酒」と呼ばれる。

酒好きがこよなく愛するアブサン、そして「午後の死」を飲んでみたい方はアルケミエの酒を探してみると良いだろう。

郡上八幡の酒屋に卸しているとのこと。

雑誌などでもよく紹介されているらしい!

辰巳蒸留所に併設するバー

辰巳蒸留所にはバー(酒屋あぶしん)が併設されている。

月に1~2度オープンしており、全国から人が集まる。オープン日の情報はフェイスブックページで確認可能。

酒屋あぶしんフェイスブックページ

辰巳蒸留所の写真画像

辰巳蒸留所に行ったのは2017年8月のファーストロット仕込み前と、2018年10月。

設備は随時追加されているので最新のものではない。蒸留所の雰囲気は感じてもらえるだろう。

2017年8月の様子

2018年10月の様子

酒造免許を取得し、個人で酒造りをやっている男がいる。

酒好きは、要チェックだよ。

ちゃお!







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管理人のたかです。1984年4月20日生まれ。不動産会社での開発業、自転車世界一周、地域おこし協力隊を経て、愛知県新城市の古民家で宿泊事業をはじめました。SNSでフォローしていただくと最新記事を読むことができます。よろしくお願いします。