どーも。知性を磨く会代表の知能が低い侍タカ(@viatortaka)です。
チェスにおいてコンピューターが人間に勝つようになった。そしてその流れは加速し、将棋、囲碁でもコンピューターが人間を超えた。
将棋の名人に勝ったプログラム「ボナンザ」を作った山本一成さんの「人工知能はどのようにして 「名人」を超えたのか?―――最強の将棋AIポナンザの開発者が教える機械学習・深層学習・強化学習の本質” 」という本がある。
この本がすこぶる面白かった。
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機械学習とかディープラーニングとか分かるような気がしていたが、厳密にはまったくわかっていなかった人工知能に関する言葉の意味が分かったのは気持ちが良い。
また将棋のプログラムと囲碁のプログラムはまったく違う仕組みだと聞いていたが、その違いも書かれていて僥倖。そういった細かいところがツボではあったが、この本のテーマは「知の本質」である。
そこに触れる過程で出てきた知能と知性の違いが考えさせられたので書き記しておく。そしてまずは山本さんが本で定義した知能と知性について共有する。
知性=目的を設定できる能力
知能=目的に向かう道を探す能力
人工知能は現状では目的は人間が設定している。将棋で相手に勝つといった目的があり、そのための知能は人間を超えた。ただ人工知能が知性を持つ段階まではまだ至っていない。
そんな話が本では書いてあったが、これって現実の人間においても知能が高い人間と知性が高い人間がいるなと考えていた。
世間で良く言う「頭が良い人」というのがいる。テストで点が取れる、営業成績が良い、ボードゲームが強い、などなど。目的が決まっている場合において、目的に向かう最適な道を探す能力が優れている人を頭が良いと表現することが多い。
しかし頭は良いけど幸せではなさそうな人を見かける。それは目的設定が間違っており能力を活かした先に幸せがないからなのだが、言い換えると知性が低いということになる。
例えば、バリバリ仕事して出世して稼いでいるが世の中に対して不平不満ばかりを言っていて人にちょっと距離を置かれているとか、学力(知能)が高かったから東大に入り司法試験に受かり弁護士になったが仕事がつまらない、とか。
その知能を駆使すればもっと良き人生を歩めるはずなのにと周りに思われているが、きっと知能が高いが故にその知能を使う方向へ人生を進めがちなのかもしれない。
逆に知能は高くなくても自分のことがよくわかっており、幸せな方向へ人生の舵を切っている人もいる。そういった人は実は知性が高く、自分の知能も認識しているように感じること多い。
いずれにせよ、はじめの目的設定(方向性)が間違っているとどれだけ早く進んでも行きたいところへは辿りつけない。
自分がどちらへ歩いているのかは頻繁に確認して、明後日の方向にいかないようにする。それが知性。
自分への戒めも込めて。
あと、もう一冊面白かった本があるので紹介しておわり。
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ちゃお!
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