2017年6月に民泊の新法が成立したよ!田舎で民泊を始めたい人向けに調べた概要を共有しとく

どーも。古民家民泊をやりたい会代表のタカ(@viatortaka)です。

築70年ほどの空き家だった古民家に住んでいる。幸せなことに頻繁に人が訪れる空間になっており、ここを人が交わる拠点にしてみたいと考え始めた。

アースバックハウスという土嚢を積み上げるかまくらのようなドームも製作中で、セルフビルドの家が立ち並ぶ場所にしてみたい。その先には場所を貸して使ってもらいたいという気持ちがある。宿泊施設、イベント会場、写真スタジオ、スタートアップ合宿所、アトリエなんかどうだろうと考えつつも、最終的な出口はまだ明確ではない。

とはいえ日をまたいで貸すとなると宿泊関係の法律はおさえておきたい。旅館業法が該当し、以下の4業種がある。

・ホテル営業
・旅館営業
・簡易宿所営業
・下宿営業

田舎で民泊というと、ホテルや旅館の居抜きでなく空き家や古民家を利用する場合には「簡易宿所」としての許可業種となるだろう。

簡易宿所として申請する場合の規制緩和として農家民宿というものがある。これは農林漁業者が運営する場合に建築基準法上の規制緩和、消防法上の規制緩和、道路運送法の適用外、旅行業法の適用外といった緩和を受けることができる。

農家民宿の申請には農林漁業者であることの証明書が必要だが、地域の農林漁業者と連携する場合も登録可能になったので、農家民泊で申請ができる可能性があるなら詳しく調べてみるのもあり。

農家民泊ではなく簡易宿所としての申請となると、客室の延べ床面積が100㎡以上かどうかの壁がある。100㎡以上にする場合には住宅の建築用途を民宿に変更しなければならず、建築確認が必要。これにはコストと時間がかかるため、もともと宿泊施設をやっていなかった建物の場合には客室の延べ床面積100㎡以上にならない形で申請することがほとんどのようだ。

簡易宿所としての申請に決めた場合、所管の保健所と消防に申請について聞きに行く。経験者数名にヒアリングしたところ、「どういう宿泊施設をやりたいのか」と「建物の図面を持っていく」と話がスムーズだという。そのあとは必要な消防設備などを設置していき申請許可という流れ。申請費用は数万円だが、設備投資にだいたい数十万円はかかるとのこと。

一般的に宿泊施設をやる場合は上記の手順を踏む。

民泊の新法「住宅宿泊事業法案」どは?

近年はAirbnbの上陸もあり、日本でも民泊が盛んになった。Airbnbでは空いている部屋の持ち主と泊まりたい人を繋ぐサービス。

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宿泊許可がなく家に泊める現象が法律より先行し、民泊に関する法律整備待ったなしと言われていた。そんな中で2017年6月9日に民泊の新法「住宅宿泊事業法案」が成立した。

「住宅宿泊事業法案」を閣議決定(観光庁)

(1) 住宅宿泊事業に係る届出制度の創設
  [1] 住宅宿泊事業※1を営もうとする場合、都道府県知事※2への届出が必要
  [2] 年間提供日数の上限は180日
  [3] 地域の実情を反映する仕組み(条例による住宅宿泊事業の実施の制限)を導入
  [4] 住宅宿泊事業の適正な遂行のための措置(宿泊者の衛生の確保の措置等)を義務付け
  [5] 家主不在型の住宅宿泊事業者に対し、住宅宿泊管理業者に住宅の管理を委託することを義務付け
  ※1 住宅に人を180日を超えない範囲で宿泊させる事業
  ※2 住宅宿泊事業の事務処理を希望する保健所設置市又は特別区においてはその長

(2) 住宅宿泊管理業に係る登録制度の創設
  [1] 住宅宿泊管理業※3を営もうとする場合、国土交通大臣の登録が必要
  [2] 住宅宿泊管理業の適正な遂行のための措置(住宅宿泊事業者への契約内容の説明等)と(1)[4]の措置の代行を義務付け
  ※3 家主不在型の住宅宿泊事業に係る住宅の管理を受託する事業

(3) 住宅宿泊仲介業に係る登録制度の創設
  [1] 住宅宿泊仲介業※4を営もうとする場合、観光庁長官の登録が必要
  [2] 住宅宿泊仲介業の適正な遂行のための措置(宿泊者への契約内容の説明等)を義務付け
  ※4 宿泊者と住宅宿泊事業者との間の宿泊契約の締結の仲介をする事業

住宅宿泊事業を営もうとする人に関わるのは「(1) 住宅宿泊事業に係る届出制度の創設」。許可制ではなく届け出制になったのことは、始めるハードルが大きく下がったといって良いだろう。

「[2] 年間提供日数の上限は180日」というのは簡易宿所でいくのか民泊でいくのかの大きな分かれ目だと思う。年間に180日以上の人を呼び入れて営業したいのならば簡易宿所の許可を取るべきだが、田舎でそこまでの人が来るのかはかなり微妙なライン。

地方で話題になっているゲストハウスですら稼働率は5割を切っているところが多い話を聞くと、はじめは民泊で届け出をして営業開始し、180日以上客が来る見込みを持って簡易宿所許可を取る方が無難な気がする。

条文をかみ砕いて説明してくれているウェブページがあるので引用して紹介しておこう。

民泊新法(住宅宿泊事業法)とは?

民泊新法の施行後は、民泊ホストは都道府県知事(保健所設置市はその首長)に対して「届出」をすることで、旅館業法の許認可がなくとも「住宅宿泊事業」、つまり民泊を運営することが可能となります。民泊ホストに対する規制の主なポイントは下記となります。

民泊ホスト(住宅宿泊事業者)に必要な届出内容

民泊を運営するためには、下記内容を届け出る必要があります(下記以外の情報が必要となる可能性もあります)。

商号、名称または氏名、住所(法人の場合は役員氏名)
住宅の所在地
営業所または事務所を設ける場合はその名称と所在地
住宅宿泊管理業務を委託する場合は、委託先の住宅宿泊管理業者の商号など
図面の添付
なお、届出自体は民泊新法の施行前でも可能となる見込みです。ただし、その場合でも施行日において届出をしたものとみなされるために、実際の営業活動は施行後となります。

民泊ホスト(住宅宿泊事業者)の業務

民泊ホストとして民泊を運営するにあたっては、下記のルールを守る必要があります。

一年間の営業日数の上限は180日以内
各部屋の床面積に応じた宿泊者数の制限、清掃など衛生管理
非常用照明器具の設置、避難経路の表示、火災・災害時の宿泊者の安全確保
外国人観光客向けの外国語による施設案内、交通案内
宿泊者名簿の備え付け
周辺地域の生活環境悪化防止のため、外国人観光客に対する外国語を用いた説明
周辺地域の住民からの苦情、問い合わせに対する適切かつ迅速な対処
届出住宅ごとに公衆の見えやすい場所に国が定めた様式の標識を表示
宿泊日数の定期的な報告
最大の焦点であった営業日数上限については180日以内という形で固まりましたが、その他にも民泊ホストとして運営するにあたっては宿泊者の安全確保や周辺住民への配慮など様々な業務の遂行が求められます。

また、民泊ホストは、下記に該当する場合は、民泊の運営業務を住宅宿泊管理業者(民泊運営代行会社)に委託することが求められます。

届け出た住宅の部屋数が、民泊ホストとして対応できる適切な管理数を超える場合
届け出た住宅に宿泊者が滞在する際、不在となる場合
ただし、2点目のポイントについては、民泊ホストが自身の生活の拠点として使用している住宅と、民泊貸し出し用に届け出た住宅との距離や、その他の事情を勘案した結果、委託の必要がないと認められる場合は、住宅宿泊管理業者に物件を委託する義務は免れます。

【民泊新法】民泊解禁!ついに成立した民泊新法(住宅宿泊事業法)概要を特定行政書士が徹底解説

ホストに対する規制

住宅宿泊事業を営むもの(ホスト)は、都道府県知事又は保健所設置市等に住宅宿泊事業を営む旨の届出をしなければなりません。

また、住宅宿泊事業者は、届出住宅について、非常用照明器具の設置、避難経路の表示その他の火災その他の災害が発生した場合における宿泊者の安全の確保を図るために必要な措置であって政令で定めるものを講じる必要があります。

さらに、外国人観光旅客である宿泊者に対し、届出住宅の設備の使用方法に関する外国語を用いた案内、移動のための交通手段に関する外国語を用いた情報提供その他の外国人観光旅客である宿泊者の快適性及び利便性の確保を図るために必要な措置であって政令で定めるものを講じなければなりません。宿泊者名簿の備え付けも必須です。

ホストに対する規制は、民泊の形態を「家主居住型(ホームステイ型)」と「家主不在型(ホスト不在型)」に区別した上で、住宅提供者、管理者、仲介事業者に対する適切な規制を課し、適正な管理や安全面・衛生面を確保しつつ、行政が、住宅を提供して実施する民泊を把握できる仕組みを構築するとしています。

ホームステイ型

「家主居住型(ホームステイ型)」の民泊とは、住宅提供者が、住宅内に居住しながら(原則として住民票があること)、当該住宅の一部を利用者に利用させるものをいいます。この「家主住居型」では、住宅内に居住する住宅提供者による管理が可能です。そこで、住宅提供者は、住宅を提供して民泊を実施するに当たり都道府県知事又は保健所設置市等への届出を行うこととします。

ホスト不在型

一方で、 「家主不在型(ホスト不在型)」民泊については、家主居住型に比べ、騒音、ゴミ出し等による近隣トラブルや施設悪用等の危険性が高まり、また、近隣住民からの苦情の申入れ先も不明確になります。そこで、「家主不在型」民泊については、届出を行うだけでなく、住宅提供者が「住宅宿泊管理業者」に管理を委託することを必須とし、適正な管理や安全面・衛生面を確保するとしています。

なお、住宅宿泊管理事業者への委託が必須となる住宅宿泊事業は届出住宅に人を宿泊させる間にホストが不在となるものなので、出張やバカンスによる住宅提供者の不在期間中の住宅の貸出しも家主不在型と位置付けられます。ただし、住宅宿泊事業者が事故の生活の本拠として使用する住宅と届出住宅との距離その他の事情を勘案し、住宅宿泊管理業務を住宅宿泊管理業者に委託しなくてもその適切な実施に支障を生ずるおそれがない場合として政令で定められたケースでは住宅宿泊管理業者への委託は不要となります。この例外規定の具体的内容に注目する必要があります。

上記の法律に都道府県の条例が加わって制限される。政府は2018年1月の施行を目指すという。

このあたりの動向は抑えつつ今後のビジョンを描きたい。

ちゃお!

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