どーも。毎日がヒュッゲリなひとときの会代表の田舎侍タカ(@viatortaka)です。
欧米でブームになっているヒュッゲ(Hygge)という言葉はデンマーク語。意味は「居心地がいい時間や空間」。東洋経済の以下の記事を見たとき、我が家に来る人たちはまさにヒュッゲなひとときを求めていると確信した。
デンマーク語で「居心地がいい時間や空間」という意味の言葉ヒュッゲ。それが英国や米国のライフスタイル業界で新たなブームを起こしつつある。
パチパチと音を立てる暖炉を囲みながら、手編みの靴下やセーターを着込んだ友達や家族が、コーヒーやケーキを食べてほっこりする時間――。ヒュッゲはデンマーク人がアイデンティティ並みに重視するコンセプトだ。
それが最近、デンマーク以外の国で「ヒュッゲを見習おう」という動きが表れている。すでに英国では、昨年半ばからちょっとしたヒュッゲブームが起きている。コリンズ英語辞典は「ブレグジット(イギリスのEU離脱)」や「トランピズム(トランプ主義)」と並んで、ヒュッゲを2016年に最も話題になった単語トップ10に含めた。
デンマーク人がアイデンティティ並みに重視するコンセプトだという。イギリスでもヒュッゲが2016年で最も話題になった単語トップ10になったというのに僕が頷けるのは、自転車で世界一周したときの経験から。
世界中、特に東南アジアのタイやラオスあたりに行くと、本やmacbookを開きながらイングリッシュブレックファスト(英国式の朝食)を食べている欧米人をたくさん見かける。数名で談笑している様子もよく目にした。
そのゆったりとした姿が絵になるのだが、彼らはアジアに来ても普段のスタイルを崩さずに優雅に時間を楽しむ。実際の彼らの生活を知らないので、海外で羽を伸ばしているときだけの様子なのかもしれないが、せっかくの海外旅行なのだから観光地を出来る限り巡ってやろう!という気合いはない。
せっかくだから、という気負いのない欧米人を旅で数多く見かけた故に、今ヒュッゲブームの波が押し寄せていると言われても至極当然に納得できるのだ。
【常にヒュッゲを意識する生活】
デンマークはよく、スウェーデンやノルウェーといった近隣国を制して、「世界で最も幸せな国」にランクインされる(ちなみに国連の調べではアメリカは13位)。この北欧3カ国はいずれも人口が少なく、教育が無料で、政府がチャイルドケアに補助金を出すなど社会サービスが充実しているという共通点がある。そんななかヒュッゲは、「デンマークらしさ」を示す重要な要素だ。
少なくとも、マイク・バイキングはそう考えている。コペンハーゲンのシンクタンク「ハッピネス研究所」の創設者でCEOのバイキングは、「しょっちゅう(ヒュッゲのことを)話題にしている」と語る。
「あなたをディナーにご招待しましょう。その日までの間、私たちはそれがどんなにヒュッゲリ(ヒュッゲの形容詞)なひと時になるか話し、当日はとてもヒュッゲリなディナーだと語り合い、翌週はこの前の土曜日がいかにヒュッゲリな1日だったか話すのです」
この波は日本に確実に来るはず。というのは僕が田舎暮らしを始めてから数百の友人がうちに遊びにきているが、みなヒュッゲリな時間を過ごして帰る。
こたつにみかん、石油ストーブにやかん、そしてお菓子にゲーム・・・寝正月最高!正月の正しい過ごし方というエントリーを先日書いたが、こういった過ごし方を求めている。
僕が住んでいる愛知県新城市を案内して、と頼まれることもあるけれど、多くの友人は僕の家を中心に一緒にご飯を作って食べたり、ボードゲームをしたり、こたつにくるまってテレビを見たりといったことをして帰っていく。よく眠れる家だなぁと夜ふかしもしていないのに昼の12時まで寝ていく友人もいた。
自然の中で時間を過ごし、田舎での暮らしを楽しむ。まさにヒュッゲではないか。いわゆる観光ではない旅行をする人の数は増えており、ヒュッゲリな1日を求めて出かけているのだと確信した。
【外食でなく家で家族や友達とあったまる】
ではなぜ今、ヒュッゲがウケているのか。広告代理店ジェイ・ウォルター・トンプソンの未来研究者ルーシー・グリーンは、「ウェルビーイング・ブーム」への反動だと分析する。1着100ドルもするレギンスや、1杯10ドルもするジュースクレンズに代表されるエリート主義的なライフスタイルに、人々は嫌気が差してきたというのだ。
「ヒュッゲはもっと個人的な経験で、手軽に取り入れることができる」とグリーンは語る。「ヒュッゲは『形から入る』ものではなく、暮らしの味わいを重視する。それが冬が長く暗い国から来たのは驚きではない。それが先行き不透明な現代にぴったりマッチしている」。
だからといって、ヒュッゲブームが小売り業界に与える影響がゼロというわけではない。「繊維製品や家庭用品にはヒュッゲブームが来るだろう」とグリーンは予測する。「手頃な価格のカシミアやキャンドルまで幅広いはず。1990年代のマイホームブームに似たものになるだろう」。
1着100ドルもするレギンスや1杯10ドルもするジュースクレンズに代表されるエリート主義的なライフスタイルに、人々は嫌気が差してきたと書いてあるが、物にお金を投じるよりも体験に時間を投じる人が増えてきたように感じる。
高級なものが必要なわけでもないし、正直なことを言えば気兼ねなく話せる友人と鳥貴族に行ければ満足する時間が過ごせる。それが鳥貴族ではなく友人宅ならばアットホーム感は増すし、財布にも優しい。ならばそれでいいじゃないか。
むしろそこにちょっとした贅沢な食材を使ってみたり、ひょうたんでランプを作るや藍染めなどと言った非日常な遊びが加われば100倍楽しい。
ヒュッゲを潜在的に求めている人は多い。この言葉が日本で定着するかは分からないが、時代の兆しは感じるよね。
ちゃお!
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