トラベラーズチェックは過去の遺物となった。
2009年から2012年まで自転車世界一周したときに痛感したのは、クレジットカードがトラベラーズチェックの役割を担うようになったこと。さらに言えばクレジットカードの普及により、トラベラーズチェックの不便度が加速していた。
結局旅で使わなかったトラベラーズチェック200ドルを東京三菱UFJ銀行で換金したところなので、これを機に海外旅行でトラベラーズチェックが役に立たない3つの理由をまとめる。
理由1:クレジットカードがトラベラーズチェックの上位互換
トラベラーズチェックの役割を簡単に言えば、現金の盗難・紛失といったリスクを回避する手段である。所有者がサインをしないと使えないようになっており、亡失時には再発行ができる。かつて海外旅行をするときに、多額の現金を持ち歩くリスクを軽減するために使われていた。
しかし今はクレジットカードの時代であり、世界の多くの国でVISAやMASTERのクレジットカードを使うことができる。例えばアルゼンチンやチリなどは、スーパーの数百円の買い物でもクレジットカード支払いをする人ばかり。
また、ATMではキャッシング機能により現地通貨を引き出すことができる。ATMは世界各国にあり、アフリカ大陸ですら普及している。ちなみにアフリカ大陸の多くの国では、銃を持った警備員がATMを守っているのだ。
多額の現金を持ち歩くリスク軽減という意味においての役割は、クレジットカードに取って変わられた。手数料が若干安いというメリットもあったが、それもクレジットカードが上回る。
クレジットカードはトラベラーズチェックの上位互換なのである。
理由2:海外でトラベラーズチェック取り扱い店が皆無
思った以上にやっかいなのが、トラベラーズチェックの認知度が低いこと。両替所で使えないことが何度かあり、これでは万が一全財産を盗難されたときに一体どうすればいいんだろうかと感じた。
非常事態にも関わらず、トラベラーズチェックを再発行してもらえる銀行等を探さねばならないだろう。
旅中に出会った旅人から聞いたのは、シティバンクのトラベラーズチェックがシティバンクの海外支店で換金できなかったという嘘みたいな話である。結局シティバンクの中でもトラベラーズチェックを取り扱っている支店を調べて換金していた。めんどくさすぎるでしょ。
クレジットカードが普及してトラベラーズチェックが衰退したため、余計にトラベラーズチェックを使える場所が減っているのだ。負のスパイラルである。
理由3:日本国内での販売廃止
アメリカン・エキスプレス(アメックス)のトラベラーズ・チェックは、2014年3月31日をもって日本国内で販売終了となる。
・日本国内でのトラベラーズチェックの販売が2014年3月終了か。アメックス撤退でも代わりの会社は見当たらず
現時点でアメックスはTC発行で世界最大手です。日本国内で入手できる唯一のTCで、三菱東京UFJ銀行などが販売しています。TCの退潮は世界的な現象であり、アメックスを代替する発行会社は見当たりません。そのため、2014年4月以降、日本国内でのTC発行がすべて停止される可能性が高まりました。
トラベラーズチェックからの換金は2014年4月以降も可能なようだけれど、さっさと換金しておくに限る。そんなわけで今回僕も換金してきたのだ。
結論
トラベラーズチェックは過去の遺物である。現代の旅はクレジットカード。
トラベラーズチェックを持っている人はさっさと換金しておくべし!
・海外旅行保険は2枚の年会費無料のクレジットカードを作っておけば大丈夫という真実
クレジットカードを作りたくない方はキャッシュパスポートがあるよ!
クレジットカードに嫌悪感を持っている人も数多くいる。そういった方はプリペイドスタイルがいいと思う。
入れた額以上に使えないため借金の心配はない。クレジットカードだと限度額までなら使えてしまうため、襲われて無理やり使わされて借金が残ることがある。そういったことがない安心感はある。
クレジットカードのような厳しい審査や年齢制限のないのも特徴。外貨両替よりも手数料がお得なのも良い。
昨日10数年ぶりで日本に帰国して、両替所でも、成田空港内の銀行でもCITIバンクジャパンで購入のCITICORP発行YENのトラベラーズチェックを受け付けてもらえず、途方に暮れた。なんとか海外のクレジットカードをJRで受け付けてもらえたが、最後のローカル私鉄ではそれさえも受け付けてもらえず、借用書を書いて臨時切符をもらって親の家に辿り着いた。 タイムリーな記事を見つけたと思ったら、ちょうど一年前の記事なので背筋が凍る。シティバンクのカスタマーサービ氏も電話をとってもらえず、今インターネットで調べているところです。
災難でしたね。
ご存じのように当記事を書いたのが一年前です。
無事にトラベラーズを換金できることを願っています。
日本を楽しんでください!!!