地球の歩き方とロンリープラネットと自転車旅の相性

海外において、道行く人が日本人旅行者だと一瞬で判別出来ることがある。アジア系の人が黄色のガイドブックを持っているときは間違いない。その本は日本人にとって最もメジャーなガイドブックである「地球の歩き方」で、別名「地球の迷い方」なんて揶揄されたりするものの、代わる有用なものがないため、バックパッカーが使用している割合は独占といっても良いくらい。多くの人に愛用されているだけあり、日本語で発行されているガイドブックの中で優れていると思うのだが、僕と地球の歩き方の相性は悪い。

どういうことかというと、地球の歩き方に掲載されている観光スポットを訪れてみて面白いと思ったためしがないのだ。世界遺産に指定されるくらい有名な景勝地はともかくとして、地球の歩き方で初めて知った場所で訪れてみて昂ったところなどないに等しい。いわゆる観光地巡りをする旅をしたくないからこそ自転車で旅をしているのだけれど、それにしても紹介されているところがどこもかしこも心に響かない。

その事実に気付いたので、今はガイドブックなしで地図のみを頼りに旅をしている。決して数は多くない行きたい数ヵ所を自転車で繋ぐ。するとその場所も道中も合わせて楽しめる。むしろ道中の方が主となってくるのが自転車旅であり、多くの旅人がバスや電車で素通りしてしまうような場所にこそ出会いがある。より身近に人々と接することが出来る。そういった旅の喜びを知ってしまった今、どうしたもんかと頭を悩ませているのがアフリカ。

ヨーロッパを巡ったらモロッコに抜けてアフリカ大陸での旅を始める。悩んでいるのはアフリカを自転車で移動するかどうか。ヨーロッパを自転車で走った後は、移動手段に対する拘りはなくなる。なんとなしに危険な印象を持っていたアフリカなので、以前はバックパック背負って行ってもいいかな、なんて思っていた。が、今はこう思う。一体何を頼りに行くのだ??

地球の歩き方を片手に旅をしても楽しめないだろう。世界で最も売れているガイドブックのロンリープラネットは地球の歩き方と比べればまだ相性は良いが、英語だし写真が少なく文字ばかりでさっぱり読む気がしない。2大巨頭のガイドブックを使う気がさっぱり起きない。上述したとおり、そもそもガイドブックに載っている観光地を巡る旅が好きじゃない。ならばガイドブックなしで行けばいいかと思うのだけど、バックパッカーでガイドブックなしって、行くところが見つからなくて暇で暇で仕方がない予感がする。だいたいガイドブックがあっても行ってみたいと思うところが少なくて時間をもて余すのに、さらにそれを放棄して何をするんだろう。そういったことを突き詰めると、僕はそもそもバックパック旅行が向いていないのか。

そういうわけで、アフリカを旅するのも自転車かと思い始めている。バックパック旅行をしていたら確実に時間を持て余すという事実に気付いた今、移動手段はバスでも電車でもない何かが求められているのだ。そう考えると、最も楽しめそうなのはやっぱり自転車となってしまう。振り返ってみれば、今回の世界一周の移動手段を自転車にしたことは、この旅最大の幸運だったと思う。出発前に旅に飽きてしまうことを危惧したが、自転車でなければすでに旅に詰まらなさを感じていたことは間違いない。すでに飽いて終えていた可能性だって低くない。旅を始めて1年以上経って思う。なんでも良いと思っていた移動手段は、実のところ自転車しかなかったし、自転車を選んだのは運命であり必然だったのだと。

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