旅を始めてから443日目。
トルコに無事到着。飛行機で離れた地に飛びこむのと、自転車で陸路を越えて異なる国に渡るのは、随分と見え方が違う。今回はネパールから空を渡って来たので、陸路のときのような少しずつの変化ではなく、一気のそれなので、順応するのに時間がかかった。イスタンブールで4泊してトルコの空気に身体を慣らした後、念願だったヨーロッパサイクリングを開始。当初はトルコを回ってからヨーロッパに向かおうかと思っていたが、地図とにらめっこしているうちに気が変わった。東欧の国々をいち早く見てみたい、と。
ネパールでの2ヵ月はトレッキングとカヌーに明け暮れた。自転車に乗るのはチベット以来で久しぶりのこととなる。もうわくわくが止まらなかった。もともとどうしても自転車で旅をしたかった場所はヨーロッパとパタゴニア。ここ以外は自転車でなくても良いくらいの気持ちだった。その2つでも自転車先進国のイメージがあるヨーロッパが真の念願の場所だったと言えよう。パタゴニアは去年の南米の夏に走っていたので、ヨーロッパさえ走れれば後はどうにでも出来る、というくらいの想いだった。つまりバックパッカーその他のスタイルに変更しても良いくらいの気持ち。そのチャリ旅のスタートをついに切った。一体どんな旅になるのだろうか。
サイクリング開始から3日目になるけれど、人が優しい、飯が美味い、道が緑豊か、と3拍子揃っている。キャンプもやりやすく、走り始めてからはテント泊続き。今日はトルコ人の家に泊めてもらえそうで、家庭料理が楽しみ。簡単に抜けてしまうのは勿体ない、なんて思い始めている次第である。
○読んだ本、漫画
漫画の品ぞろえが豊富な日本人宿ツリーオブライフに泊まっていたとき、帰国後の楽しみにしていた漫画達の最新刊が置いてあってびっくり。日本で読んでいた漫画は最新刊まで追いつくことにした。というか手に取らざる負えなかった。競技かるた(百人一首)を題材にした「ちはやふる」とサッカー監督が主人公の「GIANT KILLING」は本当におすすめ。「GIANT KILLING」が好きな人にはビックコミックスピリッツで連載中である野球監督が主人公の「ラストイニング」は好きだと思う。その著者が以前に書いた駅伝の漫画の「奈緒子」は僕が最も好きな漫画の1つ。監督系では、ドラゴン桜の著者の「クロカン」も秀逸。
次点で書道を描いた「とめはね」と少女マンガの王道を行く「君に届け」。「とめはね」の著者が以前に書いた競艇漫画の「モンキーターン」も面白い。スペインでも受けているという「君に届け」が好きな人には「青空エール」が現在連載中の少女漫画で繊細に描かれていてグッド。エベレスト放浪でなべちゃんと話題にしていた「ドラゴンボール」も置いてあったのでついつい読んでしまった。「シガテラ」の著者で最も有名であろう「稲中卓球部」は下品で笑いが止まらない作品なので、もし読んでいなければ是非。
本の方は「ユダヤ人大富豪の教え」を再読。前回読んだときの素晴らしかったという記憶が残っていた中、もう一度読み直していると目から鱗が落ちるような気分だった。万人に薦めたい一冊。
ほとんと漫画の話ばっかりだ。何を隠そう、僕は漫画喫茶が大好きな漫画中毒人。日本の文化の1つだという解釈で、時間の許す限り読み漁っていた。漫画が原文が母国語だという理由だけで、日本に生まれて良かったと思える。嗚呼素晴らし過ぎる日本文化。
日本文芸社
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