ベトナム人の性格とラオス・ベトナムの国境ラクサオ(Lak sao)

宿から外に出てみると、まだオテントウ様は顔を出しておらず薄暗かった。しかし幾らかの人々が活動している気配はあり、街は目覚めようとしていた。もう12月になるので、いくら暖かいイメージがあるラオスでも、冷えた空気が肌に刺さる。今日はベトナムに入国する予定。未知の国への入国、15日間という限られたビザ、様子見のためにも余裕を持って進みたいところだった。5時半に起きて、外の様子を伺ってみたのだ。

2010年12月22日。ラオスのラクサオ(Lak sao)より北東に向かいベトナムへ入国する。国境までの道は登りで、途中で雨に振られた。雨具に着替えてぼちぼちと進んで行き国境まで辿り着いた。

ベトナム入国にあたって、15日間の無料ビザの条件に「帰国の航空券の提示」というのがある。当然そんなものは持っていない僕は、入国に際して揉めないか心配だったが、全くの杞憂であった。係員は知らなかったのか、もしくは、自転車に乗ってずぶ濡れでやって来た外人を追い返すのを躊躇ったか。いずれにせよこちらとしてはホッと胸を撫で下ろして安堵した。いろいろ話しかけられたが、こういうときはさっさと通過するに限る。ばいばい。

霧で10m先も見えないような状態なので、ベトナム側に入ってすぐのカフェで一休みさせてもらう。濃厚で量が少ないベトナムコーヒーに驚き、それを口にしつつ二時間ほど様子を見ても全く晴れる気配はなかった。車通りがほとんどないことを確認したので、前方をヘッドランプで照らし後方には赤のテールランプを点滅させて、仕方なく出発した。

ずっと下っていく。メコン川沿いの町から登ってきた分、下るのだ。しかし前方の視界が不明瞭なためにスピードが出せず、車の気配に神経を擦り減らすので、爽快感はない。1時間と少し下ると視界も晴れてきて、目に入る建物や人々も増えてきた。そこから思いもよらない展開が待っていた。

腹ごしらえじゃ、と入った店でベトナム名物のフォーを食べる。食べ終えて清算したときにちょうど若者の群れが店に入って来た。混ざれ混ざれと誘われて、彼らとテーブルを囲み、目の前にはショットグラスが置かれた。

「ゾー!」

とおそらくはベトナム語の乾杯という意味の言葉から飲み会が始まった。彼らがワインだと言うショットグラスに注がれる透明の液体はウォッカのような味がする。瓶を見せてもらうとアルコール度数は40度。そんなワインがあるか。

兎に角乾杯を重ねてグラスを空けていく飲み方は、まるで日本の大学生を彷彿させた。というか僕が入っていたサークルの飲み方そのものだった。ゾー、ゾー、ゾー、と瞬く間に酒が体内に流し込まれる。まだベトナムに入って数時間であり、宿も一軒も見ていない。ベトナム人の気質も分からない。空気が読めない中で酔っぱらうわけには行かず、かと言って自分だけ飲まない感じではないので、楽しい時間だったが早々に退散することにした。

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じゃあね、と別れて200mくらいだろうか。屋外で料理がたくさん載ったテーブルを囲んだベトナム人に声をかけられたのだ。輪に入れてもらうと、

「ゾー!」

ここも同じだった。ここは新築祝いパーティーで、真新しい家の庭で飲んでおり、家主の息子の家族や家族の友達も訪れてのものだったので安心感があった。2つ目の誘いだったというものあって、僕の方にもゆとりがあった。すぐ近くに宿があることも確認し、心ゆくまで楽しませてもらった。家の中を見せてもらったところ、かなり大きな家で、トイレも無駄に広く、お金持ちであることは想像に難くなかった。

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新居の家主。心から幸せそうな感じだった。

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頃合いを見計らってお別れをし、再び走り始めた。2回のおもてなしによって気持ちが高揚しており、自転車はその気持ちを反映したように進んでいく。近くの宿は通過し、もうちょい進むことにした。

道脇でバレーボールをやっていたので、どんくらいうまいのかな~なんて思って立ち止まって見ていると、一緒にやろうと誘われる。それは断って見物していると、むしろ僕を見物する人がどんどん集まってきた。もちろん話しかけられるわけだが、その内の一人のねえちゃんがいろいろポーズを取るのが面白くて、しばらく時間を共有した。

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走っているとバイクに乗った女の子に英語で話しかけられ、そのまま宿まで一緒に走って連れていってもらった。シャワーを浴びて、夕飯を食べにレストランに入ると、3人組の男にご飯を一緒に食べようと誘われる。その内の1人が英語を多少話せたので、飯をつつきながら本日最後の晩餐。

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ベトナム人素敵すぎる。これからのベトナムライフに期待を持たざるを得ない。ラオスを離れるのが惜しかったけど、それを忘れさせてくれるくらいのベトナム入国初日だった。

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