たまたまだった。
11月21日に友人が来ていること、その日にタイで祭りがあること、その祭りの規模がタイの中で2番目に大きい都市がチェンマイだということ。
本当に幸運だったとしか思えない。
祭りを前にした人々の待ちきれない期待感、祭り独特の街の熱気と喧騒、川に浮かびほのかに輝く灯籠、空に放たれた赤く燈る無数の熱気球。
激しい雰囲気の祭りではなく、しっとり落ち着いていて、街全体を包み込む優しさがある、そんな感じの祭りだった。
「おっ、今日満月だよ。」
「ほんとだ、祭りに満月とは素敵だな。」
なんて会話をしていた。
実際、当たり前の話なのである。このローイ・クラトンという祭りは旧暦の12月の満月の日に行われるものなのだから。その満月の日の前後1日間行われるこの祭りの特徴は、川に流す灯籠と空に飛ばす熱気球。それらがチェンマイの夜に暖かい赤の彩りを添えて、幻想的な風景を醸成していた。
川沿いに集まり灯籠を流す人々。
熱気球を飛ばす人も川沿いに多い。
僕らも飛ばしてみた。
飛んでいく様子を動画で撮ってみた。
ゆらゆらと浮かび上がっていった熱気球は、夜空の赤い星の1つになる。
サッカーボール型を飛ばす子供たち。
カップルはハート型。
空に暖色に燈る熱気球の数だけ、人々の想いが詰まっているのだろう。満月と赤い星が瞬く夜空は、街全体を包み込んでいるような気がした。
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