頭の奥がぎゅうぎゅう締め付けられて猛烈に痛い。
体は平衡感覚を失い、胃の中の物が重力に逆らって出てきそうだ。
上半身を立ち上げると、めまいがしてふらふらする。
再び横になって白く塗られた天井を見つめるが焦点が合わない。
やっちまったなー、久々に。
2010年11月20日の午前0時ころにタイのチェンマイの宿で、はるばる日本から来てくれた友人と再会した。部屋に荷物を下ろして一息ついた後、軽く一杯飲みに行くか、と。深夜でもチェンマイは元気で、数多くのバーが賑わっていた。
その内の1つにどことなく惹かれ、互いに頷き合って店の中に入る。濃厚な茶色の椅子に腰掛けて、頼んだものは大瓶のチャンビールを2本。
「かんぱーい!」
と声を掛け合ってから、トムヤンクン、ビール、ビール、ビール、、、とオーダーは続く。話に華が咲き、ほろ酔いになったところで宿に戻った。ベッドに横になると同時に意識を失う。そこまで飲んだつもりもなかったのにな。
翌朝、
世界が終ってしまえばいいのに。
なんて思う状態。友人が来た翌日は、結局夕方まで動けなかった。学生の頃から、彼といるとこういうことがよく起こる。チェンマイの固いベッドの上で、気持ち悪さの中に懐かしさを感じた。その日はアルコールを摂取する気は起こらず、ふらふら散歩してカフェでお土産の雑誌を読んで過ごした。
遊びに来てくれた友人とは自転車日本一周を共にした仲。日本一周ではほぼ毎日温泉に入っていたくらいお互い温泉が好き。調べてみるとチェンマイの郊外に温泉がある。ならば自転車を借りて温泉に行こう!と22日は自転車を借りてチェンマイの東に位置するサンカンペーン温泉に向かった。
レンタルした自転車は彼がマウンテンバイクで僕がママチャリ。この温泉が思ったより遠く、片道30kmくらいあった。なんてこったい。思った以上にしんどいわ。
この日本語で「OnSen」となぜかSが大文字で書かれているところではなく、この少し先にある公営のところが目的地。だまされそうになった。
色とりどりの花と澄んだ青の空がきれい。入場料が40バーツ(120円弱)と温泉に入る入浴料が40バーツであった。入浴券を持って風呂に行ってみると、、、
大浴場で、露天とかあったら最高だと思っていた。
バスタブかい!
浴槽に湯を注ぎ込む蛇口が2つあり、1つは温泉で1つは水。源泉が105度あるという温泉の蛇口を捻ると、むわっと硫黄の香りがする。ちょうど良い湯温になる塩梅で湯と水を注ぎ、裸になって浸かる。
バスタブかい、なんて思ったけれど、やっぱり
気持ちいい~♪
やっぱり風呂は裸じゃないとね。極楽。
心ゆくまで堪能した後、園内を回ってみると足湯で多くの人々が楽しんでいた。
源泉105度の温泉が噴き出していたり、温泉卵を作っていたりしていたが、夕暮れまでには街に戻らないとまずかったので、さっさと帰路に着いた。
帰り道で汗びっしょりになり温泉に入った意味はあまりなくなってしまったが、その後のマッサージが最高に気持ち良かった。彼と一緒の旅ならではの過ごし方だったように思う。
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