「プエルトモンには何もないよ」
出会う旅人達に言われた。
しかし僕は思う。
クラント、があれば充分じゃないかと。
プエルトモンの名物であるクラントは貝を中心に肉やいもなどを入れたごった煮。
多くの貝から味が染みだしていて、これがうまいのなんの。
ムール貝、あさり、ウインナー、ベーコン、つみれ、じゃがいも。濃厚な味だがレモンをかけるとややさっぱり。ボリュームは満点である。
こんな感じで具材を鍋に並べる。この並べ方にルールがあるようだ。
プエルトモンの中心から15分程歩くと、アンヘルモという市場があり、そこで店が切磋琢磨している。店の番号が100番まであり、ほとんどの店にクラントがある。相場は2500ペソ~4000ペソ(500円~800円)。イメージでは1階がやや安く2500ペソで食堂のような感じ。2階が3000~4000ペソでレストランのような感じ。とは言っても大きな差はないのだけれど。
このクラントにはまり5回も食べてしまった。食べたのは96番→36番→97番→21番→37番。各店大きな違いはないのだが、ちょっとづつ店の特徴がある。
クラントの味には大きな違いはないのだが、味の濃厚さが異なり、36番と37番がほんの少しうまい。むしろ中の具の違いが大きく、貝に関してはムール貝のみを入れているところとムール貝とあさりを入れているところがある。また肉はベーコンと鶏肉とウインナーがあり、その中の2種を入れているところと3種のところがある。
セットでついてくるものにも違いがあり、レモンとパンとスープはまずつく。その他でサラダ、ピスコサワー、がつくところは得した気分になる。2階の店は3000ペソ~4000ペソとやや高いのだが、2500ペソに値切れる店が多い。交渉次第でサラダやピスコサワーをつけてくれたりする。
最後の日は一番良い店にしようと、2500ペソに値切れた店の鍋を見せてもらい、具が貝2種類、肉が3種類のところを探した。さらにピスコサワーが付くか。ぐるぐる回った結果、入った店は37番。ここは味も一番おいしく、全てが揃っていたので大満足。もちろん2500ペソ。
このアンヘルモでサーモンやウニ、カキなどの魚介が買える。昼にクラントを食べて、夜の食材を買うという生活を繰り返していた。海の幸があるだけで充分魅力的でしょ、プエルトモン。
ソパデマリスコスという魚介スープもおすすめ。貝のだしが出ていておいしい。
だがこいつは貝を買いこめば自分でも作れる。素材がよければ、良い味が出ることを実感。
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