地域おこし協力隊の募集に大成功しそうな例：岡山県西粟倉村と長野県小布施町

どーも。地域おこし協力隊を応援する会代表の自然人タカ(@viatortaka)です。

かくいう自分が愛知県新城市の地域おこし協力隊として1年ちょいが経った。かなり楽しく活動させてもらっており、地域おこし協力隊という制度に感謝している。残りの期間でなりわいをしっかりと作りたい。

総理大臣の阿部さんが地域おこし協力隊を3000人に増やすと言ったのが2014年のことで、自民党が引き続き政権を握ったため地域創成を掲げた流れは止まらない。地域おこし協力隊の募集競争の激しさは増し、人材の取りあいが加速している。定員割れの自治体の話を耳にするようになった。

そんな中でむしろ応募する側の倍率が高くなり、選考を勝ち抜かなければならないであろう2つの市町村を紹介する。もちろん現在（2015年6月3日）募集中である。

岡山県西粟倉村の地域おこし協力隊募集要項

「定住しなくて、いいんです。」という強烈なキャッチコピーで一挙に注目を集めたのが岡山県西粟倉村。百年の森林 (もり) 構想を掲げている人口1500人ほどの村である。

・挑戦者を新たに募集します（ぐるぐるめぐる）

定住しなくていいんです。この村に住み続けてもらえたら、とってもうれしいです。でも、いいんです。必ず定住しなくても。自分の物語をこの村でしっかりと生きた。この村で精一杯の挑戦をやってみた。そのことは、村にとっても、あなたにとっても、きっと重要な意味を持つはずです。だから、その結果として、どこか離れた場所で暮らすことになったとしても、いいんです。この村を自分のふるさとだと思ってくれていたら。そしてたまに村に遊びに来てくれたら。

地域おこし協力隊として活動していると「任期を終えたあとはどうするの？」という投げかけがある。僕は定住の意思を持っているが、それでも生業を作れるかどうかは課題。

中には定住を望まない地域おこし協力隊の人もおり、そういう人にとって地域住民の定住に対する期待は大きなプレッシャーとなる。

最終的に人が残るかどうかは地域の魅力で勝負していくことになるし、定住しなくていいんだよと言えてしまうくらいの地域の方が魅力的に感じる移住者は多そう。地域おこし協力隊の期間のあいだに自分がどうしたいか決めたいという人もいるだろう。地域側の余裕をみせたメッセージが心に響く人は多そう。

また内容がローカルベンチャーの立ち上げで、村がサポートをしてくれる点が新しい。事業企画書が選考であり、上記のメッセージと合わせて気概のある方が応募するのではないか。地方でビジネスを立ち上げたい人にはうってつけの募集要項である。

長野県小布施町の地域おこし協力隊募集要項

葛飾北斎と栗で有名な小布施町。僕は2014年のの小布施若者会議ではじめて足を運んだ。

・小布施若者会議2014で「新しい地方」についてオールナイトで議論してきた

上記記事を読んでいただければ伝わると思うが、小布施では町民にまちづくりの意識が浸透している。町長の意識が素晴らしく、日本の地域おこしの中でも先進地。そこではじめて地域おこし協力隊の募集が行われている。

・じぶんが育つ、まちも育つ

「新しく来る人には、研究所のプロジェクトを一緒に推進したり、独自にやりたいことを見つけて、全国の地域にとってモデルとなるような取り組みを生みだしていってほしいなと思っています。週４はこのセンターで活動して、残った時間で好きなことをやってもらって、それがまちの産業活性やゆくゆくは独立につながるといいですね。」

上記記事には「小布施の町をフィールドに、めいいっぱい遊ぼう」という人に向いているのかもしれない、とある。僕はこの一年で新城市をフィールドに廃校での謎解きイベント、講演、地域案内、若者議会の発足等々を含めていろいろなことをさせてもらっているが、小布施町でそれができたら楽しそうだと感じてしまった。

・廃校でリアル脱出ゲームを企画したよい！ストーリーは学校の七不思議
・廃校謎解き脱出ゲームで地域おこし！約100名の参加者が愛知県新城市を訪れました！！
・自転車世界一周して気付いた世界の動きと新城市の可能性
・新城市で全国初の若者議会が発足！半数が高校生、男女比は1：2

ソーシャルデザインセンターの主任研究員の大宮透さんと一緒に働けるというのもポイントが高い。若者会議のときに少しお話をさせていただいたが、めちゃくちゃ刺激を受けられそうな方なのだ。千載一遇のチャンス。

募集期間が2015年6月1日から6月15日と非常に短いのが特徴。ピンと来たらすぐに応募するようなスピード感のある人材を求めているのだろう。募集の期間が短すぎて、すでに内内定が出ているのではないかと疑うレベル。

一体何名の応募があるのだろうか。